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九州フィナンシャルグループの肥後銀行(熊本)、再エネ子会社を年初に設立へ。まず太陽光発電事業に照準。将来は太陽電池事業への進出も(RIEF)

2023-12-26 09:48:37

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(写真は、肥後銀行本店:熊本市)

 

 九州フィナンシャルグループの肥後銀行(熊本)は25日、電力事業に進出すると発表した。年明けの2024年1月に100%出資の再生可能エネルギー事業子会社「KSエナジー」を設立する。銀行法の改正で、銀行の他業進出として電力子会社を傘下に置く地銀が増えているが、九州の地銀で電力子会社を設立するのは、同行が初めてになる。新会社は、太陽光発電を中心に電力事業を展開し、将来は次世代型太陽電池事業等への進出も視野に置くとしている。

 

 同日、会見した笠原慶久頭取は、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県への工場進出が進んでいるほか、半導体関連産業の集積も順調で、九州の電力需要は今後も伸びる、と説明。「KSエナジーは、地域のエネルギー会社として、腰を据えて取り組む」と語った。

 

 同行の電力子会社は、銀行法で認められた「銀行業高度化等会社」となる。資本金1億円。事業内容は、再エネ電力の発電・供給事業とし、住宅や事業所などの屋根等に太陽光発電電力を設置するほか、自治体や大学などと連携して水力、地熱などの電力供給にも取り組むこと等を計画しているという。

 

 地銀による電力子会社の設立は、山陰合同銀行が2022年7月に第一号となる子会社を設立して以来、現在、10行前後が設立している。九州では肥後銀行が第一号になる。九州は比較的平地が多く、日照時間も長いことから、すでに太陽光発電事業が各地で展開されている。https://rief-jp.org/ct1/126349?ctid=

 

 同行は設立の目的・背景として「地球温暖化が原因とされる気候変動は、毎年のように災害を引き起こし、 特に九州地域は甚大な被害を受けている。 こうした状況を踏まえ、当行は地球温暖化問題に自ら主体的に取り組み、地域の脱炭素化を進めるため、従来の金融の枠を超えた再エネ事業子会社を設立する。 地元の熊本、九州は、太陽光発電などの再エネ導入の先進地域であり、今後はエネルギーの地産地消を進めていく」としている。

https://www.higobank.co.jp/download/pdf?fileNo=2572&backF%20=%201