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大阪ガス、21年度からの3か年の新中期計画で、再生可能エネルギー事業向け投資を1200億円。従来の倍近くに。再エネ発電量は2031年度に現在の5倍の500万kWに(RIEF)

2021-03-11 16:59:52

Daigas001キャプチャ

 

 大阪ガスは10日、2021年度からの新規中期経営計画(3か年)の中で、風力や太陽光、バイオマス発電など再生可能エネルギーに国内外で合計1200億円投資すると公表した。再エネ発電量は自社開発と他社からの調達を合わせ24年度に250万kW分、31年度には500万kWを確保し、電源に占める再エネ比率を5割に引き上げる。

 

 同社によると、これまで2018年度から今年度までの4年間で再エネ事業に投じた資金は785億円。発電量は約100万kW(うち海外1万kW)。31年度には5倍に増やすことになる。そのため今後の3年間での投資額は年平均で2倍に増やす。

 

再エネ投資の見通し
再エネ投資の見通し

 

 また都市ガスの脱炭素化を促進するための高効率なメタネーション技術の導入も進める。CO2と水素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する「メタネーション技術」を、2030年ごろに実用化することを目指す。同社は1月、水蒸気やCO2を高温で電気分解する個体酸化物利用の電気分解素子(SOEC)の試作に成功したとしている。

 

 国内電力事業の再エネ比率をについては、30年度目標として、50%に引き上げる。CO2排出削減量は約1000万㌧としている。またLNG基地についてはDX等の活用でスマートファクトリー化を進めるほか、再エネと分散型電源とを組み合わせたネットワークの安定化も目指す。

 

北米市場での収益見通し
北米市場での収益見通し

 

 海外市場では、北米において19年に買収したサビン社を軸にシェールガス開発を継続強化する。同社は、テキサス州東部に琵琶湖の1.5倍に相当する約1000km2の鉱区を保有、現在約1200本の井戸から、LNG換算で年間約170万㌧相当のガスを生産している。また昨年3月に事業参画した分散型太陽光発電開発事業のソルアメリカ・エネルギー社での事業支援に加えて、中小型太陽光発電事業等を拡大する方針。

 

 アジアでもLNG調達ポートフォリオの拡充に加えて、再エネ事業や、豪州島でのCCS/CCUS、水素プロジェクト、グリーン・アンモニア事業等への参画を検討していくとしている。

 

https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2021/1291456_46443.html

https://www.osakagas.co.jp/company/press/pr2021/__icsFiles/afieldfile/2021/03/10/210310_6.pdf