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風評払拭へ「県人会サミット」 世界の福島人連携(福島民報) 同時に放射能測定の科学的データの整備と、開示による信頼回復が必要

2012-10-05 20:50:21

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福島県は東京電力福島第一原発事故の風評被害払拭(ふっしょく)に向け、年明けにも世界10カ国に22ある県人会の全ての代表を招き「県人会サミット」を初めて開催する。本県の復興に向けて意見交換し、復興への歩みや県民の暮らしぶりを直接見て、各国に伝える。福島県の復興支援には在英県人会のロンドンしゃくなげ会など各団体が取り組んでおり、県はサミット開催で支援活動が一層活発になるよう期待している。
 4日開かれた9月定例福島県議会の企画環境委で県が明らかにした。福島県によると、海外県人会の代表が県内で一堂に会するのは初めて。サミットの事業費は1500万円で、9月定例会に提出した一般会計補正予算案に計上した。

 場所や日程など詳細は今後詰めるが、各県人会の代表は原発事故や津波被害の復旧作業が行われている沿岸部を視察する。一方、鶴ケ城などの観光地も案内し、復興の歩みが着実に進んでいることを知らせる。その上で、佐藤雄平知事ら県幹部と意見交換する。各代表から各国における本県のイメージなどを聞くとともに、風評被害の払拭や震災の風化防止策、各県人会の連携などについて話し合う。

 各代表には帰国後、県人会の現地ネットワークを生かして、福島の現状をアピールしてもらう。県人会による各種イベントでの福島の紹介、ツアーの企画などが想定される。

 本県の復興にはこれまでも、海外の県人会がさまざまな支援を寄せている。

 在英県人会のロンドンしゃくなげ会(満山喜郎会長)は今年7月、震災支援への感謝と復興への決意を発信する福島民報社の「うつくしま復興大使」英国派遣に会を挙げて協力。その際、ロンドンのホーランド・パークに開園した「福島庭園」に福島民報社と共に記念のベンチを寄贈した。

 ロンドン市内で開かれたイベント「ARIGATO IN LONDON」では、運営支援に尽力した。同イベントでは復興大使の中高生ら3人が「ふくしまからのメッセージ」を発表し、ロンドン五輪に合わせて世界中から集まった人に県民の思いを届けた。県は佐藤知事のメッセージ映像を流し、キビタンなども登場して福島の現状を伝えた。

 福島県は「ロンドンしゃくなげ会との取り組みは大きな成果をもたらした。県人会サミットの開催を通じて、さらに大きく支援の輪が広がってほしい」としている。

 

http://www.minpo.jp/news/detail/201210054041