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宮城県で 2012年産米から初めて基準超のセシウム検出 自家消費米で市場には出ず、と説明(各紙) 手抜き除染の田んぼではないか?

2013-01-11 10:29:21

放射性物質検査(福島県下)
放射性物質検査(福島県下)
放射性物質検査(福島県下)


宮城県は10日、同県栗原市の旧沢辺村地区の農家が生産した米から国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。検出された米は自家消費米で、市場には流通していないとされるが、県は念のため、同地区のコメの出荷自粛を同市と農協に要請した。宮城県内で2012年産米が基準値を超えたのは今回が初めてのことだ。福島県で手抜き除染が問題になっているが、宮城県でも除染が適切に行われたかどうか、明確にする必要がある。
宮城県によると、基準越えのセシウムが検出されたのは。昨年12月に農家が市に持ち込んだ自家消費米。これを検査したところ、11年産ひとめぼれから208ベクレル、12年産みやこがねもちから186ベクレルが検出されたという。県は昨年12月17日に、同じ水田10アールで生産された12年産のひとめぼれ、みやこがねもち、たきたての3品種13検体を検査。全検体から基準値超の110~240ベクレルを検出したという。
この水田は40年以上にわたって休耕しており、11年3月の福島第1原発事故後に作付けを再開したという。このため、事故当時に生えていた雑草が土壌に混ざるなどしたとみられる。長期休耕田を、事故後になぜ作付したのか、除染は手抜きではなかったのかなど、市の指導や、当事者の農家の判断とともに、早急な原因究明が急がれる。ところが、この検査結果は昨年の実施日中に判明していたが、発表は約3週間後になった。県農産園芸環境課は「市場に流通する可能性が低く、周辺調査を優先した」と釈明しているが、基準越えのデータを軽率に扱ったそしりはぬぐえない。

県は今後、同地区で生産されたコメ約1万8000袋を全量検査し、隣接する旧市町村6地区も調べる。基準値を下回れば出荷自粛を解除するとしているが、コメ袋の調査だけではなく作付農地の除染が本当になされているのかどうかを確認しないと、また今後も同様の基準越えセシウムの検出が続くリスクを抱えている。

 

http://www.kahoku.co.jp/news/2013/01/20130111t13026.htm