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次世代ガスのメタンハイドレードの産出に成功、世界初 愛知沖海底で(各紙) 開発コスト改善が最大の課題

2013-03-12 13:06:18

メタンハイドレートからのガス分離作業を開始した地球深部探査船「ちきゅう」=12日午前10時20分、愛知県沖で共同通信社ヘリから
各紙の報道によると、経済産業省資源エネルギー庁は12日、次世代エネルギーとして期待されるメタンハイドレードが埋まる愛知県沖の東部南海トラフ海域の地層から、メタンガスを分離して取り出す試験に成功したと発表した。海洋でのメタンガス産出は世界初という。日本の経済海域には、大量のメタンハイドレードが埋蔵されており、開発コストの軽減が図られれば、自然エネルギー資源の少ない日本にとって、貴重な国産エネルギー資源となる期待がある。

メタンハイドレートからのガス分離作業を開始した地球深部探査船「ちきゅう」=12日午前10時20分、愛知県沖で共同通信社ヘリから
メタンハイドレートからのガス分離作業を開始した地球深部探査船「ちきゅう」=12日午前10時20分、愛知県沖で共同通信社ヘリから


メタンハイドレードの開発作業は、経産省の委託を受けた独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)や産業技術総合研究所が実施している。昨年には、地球深部探査船「ちきゅう」の特殊なドリルを使って、水深約千メートルの海底を約300メートル掘り進めて、ガス産出の井戸を構築した。

今後、開発コストをどれだけ下げることができるかが、メタンハイドレードの有用性の決め手になる。また、海洋での開発となることから、海洋生態系への影響等の配慮が求められる。