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福島第1原発停電:周辺自治体から不安と困惑の声(毎日)

2013-03-19 13:17:32

福島県庁を訪れ謝罪する東京電力福島広報部の山本晋児部長(中央)=福島県庁で、2013年3月19日午前11時29分
福島県庁を訪れ謝罪する東京電力福島広報部の山本晋児部長(中央)=福島県庁で、2013年3月19日午前11時29分
福島県庁を訪れ謝罪する東京電力福島広報部の山本晋児部長(中央)=福島県庁で、2013年3月19日午前11時29分


使用済み核燃料プールが冷却できなくなる福島第1原発の停電トラブルで、地元に波紋が広がった。「いつ復旧するのか」「もっと早く報告できなかったのか」。福島県の周辺の自治体からは東電の原発管理への不安や困惑、原因究明を求める声が上がった。

原発から南30キロのいわき市は18日午後7時50分、東電からのファクスで今回の事態を知り、19日午前までに順次5回の連絡があったという。市は今月、地域防災計画に原子力災害対策編を盛り込んだばかりで、担当者は「昨年7月に締結した通報連絡協定通り、東電からは迅速な情報提供があったが、正常な状態に電源回復されなければ市民の不安は解消されない」と言う。

北西約25キロの葛尾村は、避難区域再編を22日に控える。松本允秀村長は「早く原因究明をしてもらわないと住民の不安が募る。区域が再編されても本格的な復興に入れない」と語った。また原発から南20キロ余の広野町は昨年3月に庁舎を町内に戻し、住民帰還を進めている。山田基星町長は「事故があれば住民の不安材料になる。しっかりと管理してほしい」と話した。

県原子力安全対策課は「今後よく説明を受けたい」と東電に詳しい説明を求める。「一刻も早い原因究明と速やかな復旧をしてほしい」と話している。【蓬田正志、中尾卓英、泉谷由梨子】

http://mainichi.jp/select/news/20130319k0000e040186000c.html