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東電原発停電 冷却復旧のめど立たず 原因は配電盤の不具合か 今週末にも4号機は管理温度上限突破へ(各紙)

2013-03-19 13:11:21

停電のあった東京電力福島第1原発(19日午前0時18分、東京電力のライブカメラから)
停電のあった東京電力福島第1原発(19日午前0時18分、東京電力のライブカメラから)
停電のあった東京電力福島第1原発(19日午前0時18分、東京電力のライブカメラから)


東京電力は19日、東電福島第1原発の停電により、使用済念燃料プールの代替冷却システムの停止の復旧のめどが現時点ではまだ立たないことを認めた。このまま停電状態が続くと、今週末には、使用済燃料がもっともたくさん保管されている4号機のプールの温度は保管規定上の上限である65度を突破し、異常状態に移行する可能性が出てきた。

 

東電は19日午前の記者会見で、停電の原因について、「仮設の配電盤に不具合が生じた可能性がある」と説明した。停電の影響は9設備におよんでいるが、1~3号機の原子炉への注水は現時点では、維持できているという。東電は停電発生後、復旧作業を順次進めており、19日午前3時すぎには格納容器に窒素を供給する装置が復旧した。

冷却システムを復旧させるため、別の配電盤に電線をつなぎ替える対応策を検討している。復旧しない場合、消防車を使って注水する、緊急対応措置をとるという。今回の停電事故は、福島原発の事故が事故後2年経過した現時点でも、東電が依然、十分にマネージができておらず、不安定な状態が続いていることを図らずも立証した形となった。事故処理が不安定なままの状態が今後何年続くかも不明。

こうした状態の中で、経済産業省は原発再稼働を推進し、また東電は福島においても第一原発の5,6号機、第二原発の再稼働を目指すなど、まさに「異常な正常化」を志向している。