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原子力規制委員会 東電が国会事故調に虚偽説明して、中を見せなかった福島第一号機の内部写真公開(毎日)

2013-06-04 23:37:16

東京電力福島第1原発1号機で、オレンジ色をした非常用復水器(IC)のタンク部分を調べる原子力規制庁職員。保温材のようなものがはがれている=2013年5月31日、原子力規制委員会提供
東京電力福島第1原発1号機で、オレンジ色をした非常用復水器(IC)のタンク部分を調べる原子力規制庁職員。保温材のようなものがはがれている=2013年5月31日、原子力規制委員会提供
東京電力福島第1原発1号機で、オレンジ色をした非常用復水器(IC)のタンク部分を調べる原子力規制庁職員。保温材のようなものがはがれている=2013年5月31日、原子力規制委員会提供


原子力規制委員会は4日、東京電力福島第1原発の現地調査で撮影した1号機原子炉建屋4階の写真を公開した。「中は真っ暗」という東電の虚偽説明で国会事故調査委員会が調査を断念した場所で、規制機関が事故分析を目的に立ち入り調査したのは初めて。

国会事故調が地震の揺れで配管が損傷した可能性を指摘している緊急用冷却装置「非常用復水器(IC)」や作業員が「震災直後に水が噴出していた」と証言した場所などが写っている。原子力規制庁は写真や動画を分析し、月内にも開かれる事故分析検討チームの会合でこうした「地震損傷説」などについて見解を示す。

調査は先月31日実施され、安井正也・緊急事態対策監ら規制庁職員5人が約20分間建屋4階に入った。被ばく線量は3〜4.8ミリシーベルトだった。5人は、ICのタンク周辺や「水が噴出した」とされる壁付近などを調べた。公開されたのは撮影した数百枚のうち4枚。

ICは電源がなくても原子炉を冷却できる設備。国会事故調は作業員の証言などを基に「ICの配管破断はなかったとする客観的根拠はない」とし、地震損傷の可能性を指摘している。一方、東電は「水は5階の使用済み核燃料プールからあふれたもの」と否定し、見解が割れている。【中西拓司】

http://mainichi.jp/select/news/20130605k0000m040079000c.html