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福島・いわき沖、9月から試験操業へ 地元は漁業の本格再開に期待 今もセシウム基準超の魚が検出されているのに・・・・(FGW)

2013-06-25 11:57:11

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GPRIMG0002 各紙の報道によると、福島県漁連は24日、いわき市で県下漁協組合長会を開き、いわき沖で9月から試験操業を始めるとしたいわき市漁協と小名浜機船底曳網漁協の計画を了承した。実現すれば2年半ぶりに、いわきの沿岸漁業が動きだす。だが消費者には放射能汚染の懸念が依然強い。



地元紙によると、試験操業の詳細は今後詰めるとしている。東京電力福島第1原発事故により漁の全面自粛が続いてきた「いわき沖」の再開により、試験操業海域は相馬からいわきまで続く「福島県沖」となる見通しで、地元では漁業の本格再開に期待が高まっている。

 
 「漁業者の希望につながる」。福島県漁連復興プロジェクトチームの柳内孝之リーダーは、いわき沖での試験操業に期待感を示す。「いわき沖での漁獲、販売の実績を積み、消費者に『福島沖全体』に対して、いいイメージを持ってほしい」

 
 いわき沖で試験操業に踏み切る判断の決め手になったのは、福島県水産試験場によるモニタリング調査で放射性物質の数値が低減傾向にあることが、大きな要因だという。地元紙などは、原発事故直後から海洋を汚染した放射性物質は、主に南寄りに広がったとみられてきたが、調査で確実に数値は下がっている、と報道している。

 

 しかし、福島県が定期的に検査・報告している放射能緊急時モニタリング検査の最新データ(6月19日公表)では、いわき市沖からセシウム濃度200ベクレルのマダラ、190ベクレルのコモンカスベ、110ベクレルのババガレイ、同じくアイナメが検出されている。また原発敷地近くの大熊町沖では、340ベクレルのシロメバル、130ベクレルのウスメバル、120ベクレルのシロメバルなど、いずれも食品の基準値(100ベクレル)を越える数値が検出されている。

基準超の検体は181件の調査対象のうち9件で、5%。基準値以下だがセシウムが検出された検体を合わせると61件で、全体の33%。つまり検査で抽出した魚の3匹に1匹は放射能が含まれていた。これらの数値はあくまでもサンプル調査で、特定の地域に汚染魚種が集中しているかもしれないし、大熊町からいわき市沖に魚が移動することもある。

福島の水産業の復興は大事だが、消費者の安心を得るためには、漁獲した水産物の検査体制をしっかり確立しないと、問題をこじれさせる可能性もある。

 

福島県の直近の調査 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/mon250603-0617f.pdf

 

 

http://www.minyu-net.com/news/news/0625/news1.html