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東電福島原発の汚染水 外洋に流出の可能性 東電認める。最初から海に流すつもりだったのでは?(FGW)国際条約違反の提訴必至!

2013-08-22 15:43:33

fukushimabaibapasutannku
fukushimabaibapasutannku東京電力は21日、福島第1原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、漏えいした地上タンクに近い東側を排水溝が通っており、そこから高濃度の汚染水が外洋に流れ出た可能性を認めた。これまで確認されていた港湾内への流出は一応、外洋との流出入部が膜で覆われているので、汚染魚が広がる可能性は抑えられているが、直接外洋に汚染水が流れていることは、安部政権の対応能力の低さに対して国際的な非難が高まるのは必至だ。

原子力規制委員会の作業部会は同日、原発敷地内に同型のタンクが350基あり、いずれも接合部分の耐用年数が5年しかないなどの脆弱性を抱えていることから、さらに水漏れを起こす危険性があるとして、貯蔵中の汚染水を同型のタンクから、溶接などを施した別型のタンクへ移せるかどうか、東電に検討を求めた。
 東電によると、地上タンク群東側の排水溝の表面放射線量は毎時6ミリシーベルトだった。漏れた汚染水はストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質濃度が1リットル当たり8千万ベクレルと非常に高い。排水溝出口周辺で20日採取した海水の放射性物質濃度は、ベータ線を出す放射性物質が 検出限http://financegreenwatch.org/jp/?p=34526界値未満だったが、海水で薄まった可能性もある。

 放射能汚染水の海洋流出に対しては、韓国や中国が懸念を示し、詳しい情報を出すよう外交ルートを通じて要請している。IAEA(国際原子力機関)も、この問題を重視しており、日本に対して、「要請があればいつでも支援する用意がある」と表明している。しかし、日本側は、効果的な対応策をとれないまま時間だけが過ぎていくという状況に陥っている。

 日本の「不作為の違法」ともいえる対応は、国際的に「海の憲法」と呼ばれる国連海洋法条約に違反している可能性が強い。同条約では、各国は「海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、利用することができる実行可能な最善の手段を用い(中略)全ての必要な措置をとる」義務を負っているが、日本がこれまで実施してきた汚染水対策は、対処療法的で、とても『最善の手段』を講じているといえないためだ。国際的NGOなどは、日本政府を条約違反で訴える準備を進めているという。

また廃棄物等の海洋汚染を防止するロンドン条約においては、放射性廃棄物の海洋投棄を全面禁止しており、放射性排水(今回の汚染水が該当)も禁止対象となっている。東電の対応は、こうした国際法・条約に違反していることは明らかだが、それを監視する原子力規制委員会もこれまでほぼ“傍観”してきたともいえる。日本政府する国際的非難が広がることは避けられない。

 

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