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環境省 秋田・横手市で 杉間伐材でエネ地産地消実証事業 電気と熱水 間伐材処理の一石三鳥(河北新報)
2014-02-19 13:37:22
杉の間伐材を砕いて固め、「バイオコークス」と呼ばれる固形燃料を製造する実証事業が秋田県横手市柳田で行われている。製造工程で発生するガスで発動機を動かし、電気と熱水を生み出す「一石三鳥」の方式を全国で初めて採用した。小規模ながらエネルギーの地産地消を進める取り組みとして注目されている。
環境省が低炭素社会を目指し、一般財団法人石炭エネルギーセンター(東京)に委託した事業。横手第2工業団地の4500平方メートルを秋田県から借り受け、原料置き場や発電プラントを整備した。2013年5月から稼働している。
原料は横手市森林組合が提供している。材木製品に使えない杉の根や細い幹をチップ状に砕いて乾燥させる。その工程で出る木の粉を圧縮して熱を加え、直径10センチ、長さ25~30センチのバイオコークスを製造する。
製品は木質ペレットより硬くて比重が大きく、燃焼時間も長くなるのが特徴。北東北の鋳物業者や木工業者に無償で提供し、燃料として使われている。
一方、乾燥させたチップを800~900度で蒸し焼きにし、その際に発生する水素や一酸化炭素などを燃焼させて発電する。
同時に得られる熱水は、チップの乾燥や施設の暖房に利用する。電力の一部は東北電力に売電し、売り上げを運営費に繰り入れている。
プラントは24時間連続稼働で、1日約10トンの間伐材を処理できる。1日300キロのバイオコークスを製造し、発電能力は180キロワット時。1時間当たり3000リットルの熱水を生み出す。
事業は積雪地帯で年間を通じて原料を供給し、プラントを動かせるかどうかを調べるのが目的。これまでに3億7000万円を投入した。14年度が最終年度の予定。
石炭エネルギーセンターは「原料供給のめどは付いた。今後は採算性が課題」と説明している。
http://www.kahoku.co.jp/news/2014/02/20140219t42009.htm