HOME |「冷温停止」年内達成目指す=工程表5回目改訂-福島第1原発(JIJI) |

「冷温停止」年内達成目指す=工程表5回目改訂-福島第1原発(JIJI)

2011-09-20 23:18:59

福島第1原発事故で、政府と東京電力の統合対策室は20日、事故収束に向けた新たな工程表を発表した。園田康博内閣府政務官は記者会見で、「(原子炉の)冷温停止状態を年内に達成すべく、全力で取り組む」と述べ、来年1月までとしていた工程表の目標達成の前倒しを目指す方針を明らかにした。

4月に策定された工程表の改訂は5回目。新たな工程表は1、3号機で原子炉圧力容器底部の温度が100度を切ったことや、冷却に伴って生じる高濃度放射能汚染水の処理が進み、建屋地下などの水位が下がっていることなどから、今後冷却を強化し100度以下の安定を目指すとした。

 

1~3号機からの放射性物質の推定放出量については、前回まで使っていた原発西門付近の測定値から、より高い精度が期待できる原子炉建屋上部や海上の測定値を使った推定に変更。1、2号機では毎時0.4億ベクレルだったが、3号機で測定がうまくいかなかったことなどから、多めに見積もって前回と同じ毎時2億ベクレル(1~3号機合計)とした。

 

この量は、原子力安全委員会が8月22日に公表した事故直後の推定放出量毎時800兆ベクレルの400万分の1に相当する。既に放出された分を除く、敷地境界付近での影響は1年間で0.4ミリシーベルトと推定され、目標の1ミリシーベルトを下回っている。

 

http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011092000675