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昭和電工と川崎市 使用済プラスチックから水素エネルギーを生産、川崎臨海部の工場群に提供、実証実験へ提携(RIEF)

2015-08-03 12:29:10

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昭和電工は川崎市と提携し、都市で大量に発生する使用済プラスチックから水素を抽出し、川崎市臨海部の工場等に低炭素エネルギーとして供給するシステム化を実現する。このほど、両者の間で、連携・協力のためのについて協定を結んだ。

 昭和電工は、同社の川崎事業所のアンモニア製造工程で、使用済プラスチックから水素を取り出す製造方法を2003年から導入している。川崎市が日々、回収する使用済プラスチックに昭和電工の技術で水素を抽出し、川崎臨海部の工場等の需要企業にパイプラインで輸送、それを純水素型燃料電池でエネルギー利用する仕組み。

 

 エネルギーにプラスチック原料の水素を使うことで、温暖化を加速する化石燃料の消費を抑えるとともに、水素の製造工程で発生する二酸化炭素(CO2)をドライアイスにリサイクルするなど副生物も生み出せるという。こうしたシステム化によって、従来の製造方法に比べ、環境負荷の低減に貢献する。

 

 川崎市は、今年3月に「水素社会の実現に向けた川崎水素戦略」を策定している。多様な事業者等と連携したリーディングプロジェクトの創出・推進を通じて、水素エネルギーを積極的に導入し利活用する「未来型環境・産業都市」の実現を目指している。

 

 今回の両者の提携は、環境省が公募した「平成27年度地域連携・低炭素水素技術実証事業」において、昭和電工の「使用済プラスチック由来低炭素水素を活用した地域循環型水素地産地消モデル実証事業」が採択されたことから実現した。

 

 提携は、今年度から5年計画で、設計、工事、技術実証・検証を進める。水素の実際の利用は2017年度半ばからの予定。

 

http://www.sdk.co.jp/news/2015/15098.html