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仙台・みやぎ生協 廃食油で発電システム導入。ヤンマーエネルギーシステムが途上国用設備を日本仕様に改良・提供(RIEF)

2015-10-01 12:51:07

yammerキャプチャ

  仙台市のみやぎ生協が、調理後に出る廃食油を使った発電を開始した。廃食油をバイオディーゼルとして使うことはあるが、発電に使うのは日本では同生協が初めてという。

 

 同生協では、当面は生協店舗で出る廃食油を原料とするが、将来は組合員家庭の廃食油を回収して電力リサイクルシステムに発展させたいとしている。廃食油の発電機はヤンマーエネルギーシステムが開発、みやぎ生協リサイクルセンター(黒川郡大衡村)に設置、9月30日から稼動した。

 

 発電機はSVO(Straright  Vegetable Oil )コージェネレーション発電機。本来はヤンマーエネルギーシステムが、アフリカや東南アジアの農村地域への途上国支援として開発を進めている廃食油発電用が原型。それをみやぎ生協が同社に要請して、日本用に改良してもらったという。

 

 バイオディーゼルを精製するBDF(Bio Deiesel Fuel)は化学薬品を使うため、汚染洗浄水が排出される問題がある。だが、SVOは油かすなどを取り除けは、そのまま発電に利用でき、環境負荷が少ない。また、発電時の排気の熱もリサイクル工程で活用できる。

 

 出力25kWで、年間発電量は9万1000kW時、一般家庭の約20世帯分の電力を供給できる。同生協の48店舗から出る廃棄物を処理、再資源化する同センターの日中の電力を全て賄うことができる。二酸化炭素(CO2)で換算すると、年間38㌧分の排出量を削減できる。

 
 地元紙の報道によると、みやぎ生協の宮本弘理事長は「原発に頼らずエネルギーを確保しようと進めてきた。配送センターなどでも使えるように今後の展開を考えたい」と述べている。ヤンマーエネルギーシステムの梅垣直也社長は「技術的には改善の余地はあるが、新しい再生可能エネルギーとして広めたい」と、先を見据えている。

 

http://www.miyagi.coop/outline/press/detail/612/