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来年4月の電力小売り自由化をにらみ 「エネチェンジ」社、Webで電力会社変更のスィッチングサービス開始。利用は無料。保険やスマホと同じ感覚で電力の契約変更(RIEF)

2015-10-01 22:17:28

ekonsherujeキャプチャ

 2016年4月からの電力小売全面自由化に向け、電力会社の料金・サービス診断とスムーズな変更をビジネスとする「エネチェンジンジ」社(東京)が日本でのサービスを開始した。

 

 電力事業への参入を表明する企業が相次いでいるが、消費者にとっては、どの電力会社と契約すれば、自分の電力使用状況にふさわしいかが、わかりにくいことが想定される。

 

 エネチェンジ社は、自由化後に一般家庭などが電力会社(小売事業者)のスイッチング(切り替え)を行う際、Webで専門家によるサポートを受けられる「エネチェンジ優先予約」サービスを先月30日から開始した。同社は先行して2014年1月にWebを開設しており、現時点で月間50万人の消費者からのアクセスがあるという。

 

 同社のスイッチングサービスは、消費者ならだれでも無料で利用できる。その代り、同社は、スイッチング先から得る紹介料を収入とする。ちょうど保険の乗合代理店が、消費者に推奨した保険会社からの手数料で、無料のコンサルタントサービスを行同社うビジネスモデルと似ている。

 

 有田一平・同社社長は「エネチェンジは電力会社から独立した存在であり、電力会社の選択を公平・中立的サポートする電力料金プランの比較サイト。電力の小売全面自由化に向け、ユーザーの『電力会社を選ぶ』を支援していきたい」と説明している。

 

 同社のサービスは、多様な電力料金の比較に、独自の電気料金診断アルゴリズムを使って分析・評価するという。そのノウハウは、電力自由化で先行する英国で電力のデータ解析を専門とする研究所「Cambridge Energy Data Lab」(データラボ)の技術等を継承している。

 

 電力自由化後に消費者が、電力会社を変更する方法としては、電話、店舗や電力会社による訪問営業など、複数のパターンが考えられる。英国では電力自由化が始まった2002年以降、電力会社を変更したた世帯は全体の60%にのぼる。

 

 また、電力会社の変更は一度だけではなく、2014年でも全体の14%がスイッチングしている。2002年以降、毎年電力会社の見直しを行う世帯が年平均10%の割合で存在するという。

 

 英国の一般家庭の電気料金は、年平均10万円程度となり、家庭にとっては無視できない金額だ。そのため常時、電力会社を見直すのは家計の重要ポイントの一つなのだ。つまり、携帯・スマホの買い替えと似た感覚で、電力会社を取り替えるのだ。スイッチング方法は、44%の人がオンラインの電力料金比較サイトを利用するという(2014年度)。

 

 エネチェンジ社は日本で英国流の「電力料金比較サイト」を運営し、年間22~77万件の切り替え顧客の獲得を目指す。Webサービスを利用したスイッチングシェアの50%となる。来年4月の本格的な開始までに20~30社の電力会社の電力料金プランを扱う予定。

https://enechange.jp/