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”救えた命”に苦悩 浪江の町民が「遺族会」設立へ(福島民友)原発事故が救助活動を妨げた

2012-02-16 14:14:42

「もっと助かった命はあったはず。原発事故さえなければ―。」津波により双葉郡内で最多の犠牲者が出た浪江町沿岸部では、東京電力福島第1原発事故の避難指示に伴い震災翌日から約1カ月にわたって行方不明者の捜索が行われなかった。震災から11カ月が経過した今でも、多くの町民は適切な救助が行われなかったことへの自責の念と、遺体の尊厳を奪う状況をつくった東電への怒りに苦しみ続けている。同町の遺族は震災から1年となる来月11日に「東日本大震災浪江町遺族会」を設立し、東電に謝罪や慰謝料を求めようと動き始めた。
 「やっと発見された妻の顔、変わり果てた姿がショックでまともに見ることができなかった。きれいな死に顔を見たかった」。二本松市の仮設住宅に避難する浪江町請戸の漁師山形武さん(68)は、40年以上連れ添い、自宅にいたまま津波にのまれたとみられる最愛の妻美代子さん=当時(62)=の遺影を見つめ、こみ上げる思いを吐露した。

http://www.minyu-net.com/news/news/0216/news5.html