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不正「有機食品」が横行、JAS違反 福島産モモや牛レバーを他県産表示も 指導182件、農水省「悪質性は高くない」(デーリー東北)

2014-04-22 11:37:23

福島産桃は兵庫県産と偽って売られていたという
福島産桃は兵庫県産と偽って売られていたという
福島産桃は兵庫県産と偽って売られていたという


日本農林規格(JAS)法で定められた有機食品ではないのに「有機」と表示し、2011年11月~13年11月に農林水産省が同法違反で指導した事例が182件あったことが20日、分かった。ほかに、福島県産を他県産とした同法違反が18件あったが、同省はいずれも業者名などの詳細を公表していない。


共同通信による農水省への情報公開請求で分かった。食品の不正表示が相次いで指摘される中、食品表示への消費者の関心が高まっており、十分な情報公開が求められる。

 




 有機と表示するには第三者機関の認証が必要で、表示がない食品より価格が高いものが多い。消費者は有機でない食品を、不当な価格で買わされていたことになる。

 




 農水省と全国の同省出先機関にJAS法違反で指導をした事例の文書を開示するよう請求した結果、開示された文書では、業者名、商品名、販売個数がいずれも黒塗りされていた。

 

文書によると、有機の表示違反が最も多かった農作物はコメで46件。北海道農政事務所は11年12月、認証を受けていないのに袋詰めのコメを販売したとして道内の業者に「JAS制度への認識が欠如しており点検を強化すること」と指導した。

 


 大豆、ネギ、トマト、ホウレンソウ、ニンニクなどの野菜類も計74件、コーヒーも12件の違反があった。

 




 都道府県別では、確認できただけでも東京都が19件と最も多く、大阪府が15件、北海道が11件だった。

 




 福島県産を他県産と表示していた例では、関東農政局が12年11月、牛レバーを「神奈川県産」と表示したとして神奈川県内の業者を指導。兵庫県の業者は、福島産のモモを「山梨産」と表示、福岡県の業者は豊水梨を「大分産」としていた。

 




 農水省表示・規格課は「認識不足や過失による違反で悪質性は高いと言えない。業者はホームページなどで違反を公表しており、行政として業者名を公表する基準に達していない」としている。

 

http://www.daily-tohoku.co.jp/news/shakai/20140420/2014042001001570.html