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日本の原発輸出 相手国の安全確認手続きなし 規制委が「推進業務」として拒否  賠償責任、日本が負う恐れ (毎日)

2013-08-03 14:58:21

日本の原発自体の安全性が問われているのに、安全審査抜きで輸出しようとは。
 

日本の原発自体の安全性が問われているのに、安全審査抜きで輸出しようとは。
日本の原発自体の安全性が問われているのに、安全審査抜きで輸出しようとは。


原発関連機器の輸出前に実施されてきた、相手国の規制体制を調べる国の「安全確認」と呼ばれる手続きが昨年9月以降、行えない状態になっていることが分かった。

毎日新聞が情報公開で入手した文書や関係者の話によると、従来は経済産業省の旧原子力安全・保安院が担当していたが、東京電力福島第1原発の事故を受けて発足した原子力規制委員会側が「(推進業務である)輸出に関与すると規制機関としての独立性を保てない」として引き継ぎを拒否した。安全面で事故前より後退した体制のまま他国に売り込みを図る、異常な実態が浮かんだ。

 

経産省資源エネルギー庁関係者によると、大半の輸出では、政府系金融機関「国際協力銀行」による融資か、有事の際に備えて加入する独立行政法人「日本貿易保険」の貿易保険のいずれかを利用する。情報公開で入手した経産省の内規(2003年)によると、国際協力銀行や日本貿易保険は融資や保険加入を認める前に安全確認をエネ庁に申請。エネ庁から照会を受けた旧保安院が、輸出先の国や地域が▽適切な規制体制を整備しているか▽放射線防護など原子力の安全確保に関する国際的な取り決めや、放射性廃棄物の故意の海洋投棄を禁じた条約を締結し実際に守っているか−−などを調べ回答していた。

関係者によると、旧保安院は組織改廃前の昨年8月、エネ庁から安全確認業務を引き継ぐかどうかを尋ねられ「関与しない」と口頭で答えた。旧保安院から移行した原子力規制庁(規制委の事務局)にも今年1月、エネ庁から照会があり、電子メールで同様に回答した。規制庁は推進役のエネ庁から切り離して新設されており、エネ庁と一体となって輸出業務を行うと独立性が揺らぐ。規制庁国際課は「国内の原発は機器、人的要因、管理体制、立地状況などさまざまな要素からチェックする。外国の場合、実務上無理だ」と話す。

情報開示された文書によると、03年以降の安全確認は▽中国12件▽米国5件▽フランス4件▽ベルギー2件▽スロベニア、フィンランド各1件あり、すべて「合格」。機器の種類や金額など詳細は黒塗りにされ公開されていない。

 

http://mainichi.jp/select/news/20130803k0000e010147000c.html