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東電 雨水排水処理で 海洋排出の暫定基準 1㍑当たり10ベクレル 100ベクレルの汚染水も雨水で薄めれば基準以下に(FGW)

2013-10-01 22:13:00

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福島第一原子力発電所 各タンクエリア堰内溜まり水の状況
福島第一原子力発電所 各タンクエリア堰内溜まり水の状況


東京電力は、福島第一原発の汚染処理水タンクの周辺に設けた堰内の溜まり水を海洋に流出させる暫定基準をまとめた。それによると、台風などで堰内に雨水などが溜まった場合、放射性セシウムは不検出、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質については、1㍑当たり10ベクレル未満の濃度ならば、海洋に流出させるとしている。

 

福島原発敷地内では、9月15日に起きた台風18号の影響で、堰から雨水があふれるほどになったため、東電は席にある弁を開けて雨水を海洋に放出した。その際、簡易計測で法令で定める濃度限度を下回ったとしているが、明確な基準がないままで、かつ放射性物質の濃度の検証もないまま、台風に紛れて放出した格好となったことから、各方面から批判が出ていた。

今回の10ベクレルの基準についても、先の台風や豪雨の時のように、たまり水を雨水で薄めて10ベクレル未満にまで下げて放出することが可能なため、疑問の指摘がある。単に基準値を定めるだけでなく、雨水のたまり水やタンクからの漏えい水、さらに地下水などの流出状況を厳格に審査する体制の構築が不可欠だ。東電の放射性物質測定に対する信頼性は、ほとんど崩れているといっていい。