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東電柏崎刈羽原発で発覚した燃料集合体の変形・接触事故 東電の作業管理ミスが原因 規制委が認定(各紙)

2014-02-26 15:33:38

ウォーターロッドの曲がり具合を示す燃料集合体の外観
ウォーターロッドの曲がり具合を示す燃料集合体の外観
ウォーターロッドの曲がり具合を示す燃料集合体の外観


原子力規制委員会は26日、2年前に発覚した東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)で燃料集合体が変形して一部の燃料棒同士が接触した問題で、現場で燃料集合体を専用の容器に装着する際の東電の作業管理が不十分だったことなどが原因と、正式に認定した。

ほかの電力会社では同様のトラブルは確認されておらず、田中俊一委員長は「東電だけがこういうことをしており、安全に対する企業文化にかなり問題がある」と厳しく批判した。

5号機の使用済み燃料プールで保管中の燃料集合体18体の部品(ウォーターロッド)が曲がって変形し、その内1体の内部で燃料棒同士が接触していた。燃料集合体は燃料棒を束ねた構造で、中心に冷却水を流すため管が通っている。管が変形して周辺にある一部の燃料棒も変形し、燃料棒同士が接触していた。

 

燃料棒から放射性物質の漏えいはないものの、炉心の形状が異常な状態で原子炉内に装荷されていたと考えられることから、規制委は、深層防護の劣化が認められると判断し、国際的な事故評価尺度(INES)についてはレベル1の「逸脱」と評価をしていた。

 

ただ、その後の調査で、安全上大きな問題は確認されなかったとして、一番下のレベル0とする最終評価を決めた。

 

*2 ウォータ・ロッド
燃料集合体の中央部に燃料棒と並行して設けられている中空の管で、内部に水を通すことにより燃料集合体内部の出力の最適化を図るもの。

http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/trouble/20130319-1.html