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福島県の子どもの甲状腺がん確定50人に  同県37万人調査の8割分まとまる(共同)

2014-05-18 14:00:46

fukushimakoujyousenganキャプチャ
fukushimakoujyousenganキャプチャ福島県のすべての子どもを対象に東京電力福島第一原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、対象者の約8割の結果がまとまり、がんの診断が「確定」した人は県が今年二月に公表した数より17人増え50人に、「がんの疑い」とされた人が39人(前回は41人)に上ることが17日、関係者への取材でわかった。

検査は県内の震災当時18歳以下の約37万人を対象に福島県が実施。今年3月までに一巡目の検査が終わり、4月から2巡目が始まっている。

チェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がん増加が確認された。このため福島県は一巡目の結果を放射線の影響がない現状把握のための基礎データとし、今後、二巡目以降の検査でがんが増えるかどうかなどを確認、放射線の影響の有無を調べる。

一巡目では、一時検査として超音波を使って甲状腺のしこりの大きさや形状などを調べ、大きさなどが一定以上であれば二次検査で血液や細胞などを調べた。3月までに約30万人が受診、全対象者の約8割に当たる約29万人分の一時検査の結果がまとまった。2070人が二次検査に進み、がんと診察が確定した人は50人、疑いは39人だった。手術で「良性」と判断された人を加えた90人は震災当時6~18歳。このうち34人は事故が起きた2011年3月11日から4か月間の外部被ばく量が推計でき、最も高い人は2・0ミリシーベルト以上2・5ミリシーベルト未満で、21人が1・0ミリシーベルト以下だった。

国立がん研究センターによると、10代の甲状腺がんは100万人に1~9人程度とされてきた。一方で環境省は福島県外の子どもの甲状腺がん検査を実施し、約4400人のうち、一人ががんと診断。「福島と同程度」として福島での放射線の影響を否定している。

http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051701001676.html