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東電福島第一原発 汚染水貯蔵タンク2基から ストロンチウム7万2000ベクレル 基準を大幅超過(FGW)

2014-06-04 17:05:32

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fukushimatannku3-300x167東京電力は3日、福島第1原発の汚染水貯蔵タンク2基から、汚染水が漏れていることを発見、測定した結果、ストロンチウム95などを含む全ベータ値が基準を大きく上回る7万2000ベクレル(1リットル当たり)含まれていたと発表した。

 

漏えいした汚染水は、タンク堰内に留まっており、堰外への流出はないとしている。堰内雨水等の排出基準は、ベータ値はiリットル当たり10ベクレルで、漏えいした汚染水は7200倍上回ったことになる。セシウム等は基準以内だった。

 

タンクは汚染水タンクの堰内に溜まった雨水を貯蔵していた。タンクからの漏えいは、タンク側面上部のボルト付近から、一秒に一滴程度の頻度で漏れ出ていた。汚染粋は、堰内に流れ込み、雨水と混じったとみられることから、堰内での全ベータ値は9800ベクレルまで下がっていた。

 

東電は、漏えいした2基のタンク内の水を別のタンクに移送し、漏えいを止めた。漏れ出た堰内の汚染水も回収するとしている。

 

これまでも汚染水貯蔵タンクからの漏えいは再三起きている。今回のケースはボルト部分の劣化が原因とみられることから、事故から3年を経て、緊急で設置したタンク群の物理的限界が露呈しつつあるともいえる。増え続ける汚染水対策として、東電は地下水を建屋に流入させずに海洋放出の実施に踏み切ったほか、トラブル続きの多核種除去設備(ALPS)の機能確保を優先しているが、時間との勝負が続きそうだ。

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140603_06-j.pdf