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環境省の福島除染作業結果 浪江・双葉両町の「生活圏」なお高線量 帰還のめど立たず(各紙)

2014-06-11 12:25:50

除染作業による放射能低減も限界に
除染作業による放射能低減も限界に
除染作業による放射能低減も限界に


環境省は10日、東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となった浪江、双葉両町の計6地区での除染モデル実証事業結果を発表した。それによると、除染後の空間線量の平均値(地上1m)は住宅で浪江町の井手地区の毎時8.47μシーベルトが最大。住宅地など生活圏での放射能濃度の低減率は両町で49~80%で、依然、高い線量であることがわかった。

 

環境省のモデル事業は、2013年9月~14年2月に実施した。調査対象は、浪江町が3地区の4273地点、双葉町は3地区の961地点。各地点で除染の前後での空間線量を測定、変化を調べた。

 

対象となった各調査地点はいずれも、除染前の空間線量が年間50㍉シーベルト(毎時9.5μシーベルトに相当)を超えていた。測定した地上1mの放射線量は、除染前と比べ浪江町の3地区で49~71%、双葉町の3地区は65~80%とそれぞれ低下したことがわかった。しかし、避難指示の目安である年間20㍉シーベルト(毎時3.8μシーベルトに相当)を大幅に下回る水準までには下がっていないこともわかった。
同省は調査結果について「低減の幅は大きかったが、放射線量そのものはまだ高い。関係省庁とデータを解析して対応を検討する」と答えるにとどめた。

 

生活圏の線量を下げるには広範囲での面的除染が不可欠だが、高線量の帰還困難区域で、住民帰還・日常生活の復帰を可能にするほどの本格的な除染には膨大なコストのほか、大量の除染廃棄物の発生も予想される。が進むかどうかは依然として不透明だ。

除染廃棄物はすでに県内で大量に山積しており、大熊・双葉両町に建設を予定している中間貯蔵施設の建設計画も地元住民の難色で見通しが立っていない。

 

参考 http://www.minyu-net.com/news/news/0611/news1.html

http://www.minyu-net.com/news/news/0611/news6.html