HOME |九電川内原発 再稼働反対 鹿児島に700人 福島からも参加 「金曜デモ」全国連携(東京) |

九電川内原発 再稼働反対 鹿児島に700人 福島からも参加 「金曜デモ」全国連携(東京)

2014-06-14 13:59:19

鹿児島県庁(後方)の前で九電川内原発の再稼働反対を訴える人たち=13日、鹿児島市で
鹿児島県庁(後方)の前で九電川内原発の再稼働反対を訴える人たち=13日、鹿児島市で
鹿児島県庁(後方)の前で九電川内原発の再稼働反対を訴える人たち=13日、鹿児島市で


東京から約千キロ離れた鹿児島県でも、首相官邸前と同じように原発再稼働に反対する「金曜デモ」が続いている。お膝元の九州電力川内原発(薩摩川内市)は最も早く再稼働が認められる可能性がある。いつもは十数人のこぢんまりした集まりだが、十三日は全国に呼び掛けたところ、東京や大阪、福島などから七百人(主催者発表)が集まった。官邸前で百回を超えた「金曜日の声」は、全国に広がり横のつながりも生まれている。 (加藤裕治)


「再稼働やめろ」「川内原発動かすな」。午前九時、鹿児島県庁前に色とりどりののぼりやプラカードが掲げられた。「川内原発は火山の噴火、活断層などで危険」「県の避難計画は不十分」。マイクを握った人々が口々に訴える。いつもの金曜デモは夕方だが、この日は県議会初日に合わせ、朝から始まった。




 百一回目を迎えたデモ。普段のデモの中心となっている「かごしま反原発連合有志」代表の岩井哲さん(67)は「官邸前に倣って始めた。毎週金曜日にデモをすると全国と歩調がそろうし、続けることで運動にリズム感が出る」と話す。




 参加者が増えないのが悩みだが、ちらしを受け取ったり、原発の賛否を問うシール投票に応じたりする通行人は増えているという。「再稼働への動きが強まり関心は高まっている」




 川内原発がある薩摩川内市から駆けつけた鳥原良子さん(65)も五、六人の仲間と地元で金曜デモをしている。「しがらみで声を上げられない市民が多い。私たちが街頭に立っていれば、声を掛けるなどして、反対の意思表示ができる」




 この日はルポライターの鎌田慧さんの姿も。参加者らは県庁前で声を上げた後、近くにある九州電力の支店へ行進。市内の繁華街でも再稼働反対を訴えた。




 東京の経済産業省前にある脱原発テントの中心メンバー、淵上太郎さん(71)も参加した。「金曜デモに行けば、いつでも誰でも原発反対の意思を示せる。官邸前も人は減ったが、今でも初参加の人を見かける。続けていくことが大切だ」









写真



◆30の都道府県で36グループ活動




 二〇一二年三月、東京・永田町の首相官邸前で始まった「金曜デモ」は全国に広がり、多くは現在も続いている。




 官邸前デモを呼び掛けている「首都圏反原発連合」のホームページ(HP)に登録しているのは、北海道から鹿児島県まで三十都道府県の三十六グループ。原発が立地する十三道県では半数超の七道県でデモが行われている。




 登録せず活動しているグループもあり、実際にはより多くの地域で行われているようだ。




 官邸前、鹿児島とともに名古屋も百回を超えた。関西電力東海支社(名古屋市東区)前に、最も多い時には千人近くが集まり、今も百人前後が参加する。市民グループ「ナゴヤaction!原発ゼロ」の藤原葉月さんは「いま集まっている人たちは長期戦を覚悟している。仮に川内原発が再稼働しても、原発反対の声は上げ続けたい」と話す。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014061402000110.html