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福島原発のがれきセシウム 南相馬市まで約50km飛散か 今年の稲作にも影響残る可能性(毎日)

2014-07-16 17:44:51

南相馬市鹿島区で今年5月に行われた田植えの様子
南相馬市鹿島区で今年5月に行われた田植えの様子
南相馬市鹿島区で今年5月に行われた田植えの様子


東京電力が昨年8月に福島第1原発で実施した大型がれき撤去作業の影響で、放射性物質が、約50キロ離れた福島県相馬市まで飛散していた可能性が高いことが、京都大大学院医学研究科の小泉昭夫教授(環境衛生)らのグループによる調査で分かった。

小泉教授らは2012年9月以降、相馬市(北西約50キロ)▽南相馬市(北北西約30キロ)▽川内村(西南西約20キロ)の3地点で、計測装置を設置。1週間ごとに放射性セシウム濃度を測定してきた。

データを分析したところ相馬市では昨年8月15〜22日、それ以前の平均値の6倍を超す1立方メートルあたり1.28ミリベクレルの放射能を検出。南相馬市でも20〜30倍にあたる26.33ミリベクレルの値が出た。一方、川内村では大きな変化がなかった。

同グループは、当時の風向きなどから、第1原発のがれき撤去によって放射性物質が飛散したとみている。調査結果は今年3月、環境省に提出した。同グループによると、短期間であればすぐに健康被害が生じるレベルではないという。

東電は昨年8月19日、第1原発3号機で、本格的ながれき撤去作業を実施。農水省によると、既に20キロ以上離れた南相馬市の水田で収穫されたコメからも基準値を超えるセシウムが検出されており、同省が東電に対し、今後の解体作業などで放射性物質が飛散しないよう要請した。

http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20140716k0000e040280000c.html