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原子力規制委 関電の高浜原発3,4号機、新基準審査に合格と決定。川内原発に次ぎ2例目。地元合意より困難、再稼働は夏以降(各紙)

2015-02-12 13:06:12

 高浜原発3、4号機が新規制基準に適合しているかを審査する原子力規制委=12日午前、東京都港区
 高浜原発3、4号機が新規制基準に適合しているかを審査する原子力規制委=12日午前、東京都港区
高浜原発3、4号機が新規制基準に適合しているかを審査する原子力規制委=12日午前、東京都港区


各紙の報道によると、原子力規制委員会は12日、関西電力から出されていた高浜原発3、4号機(福井県)の再稼動審査について、「新規制基準に適合している」との結論をまとめ、再稼動を認める方針を示した。審査合格は昨年9月の九州電力川内1、2号機(鹿児島県)に続き2例目。

規制委の審査に合格したことで、関西電力は今後、再稼働に向けて工事計画などの認可や設備の検査、地元同意などの手続きをとっていくことになる。このため、実際の再稼働は今夏以降になるとみられる。

川内原発では事故に備えて避難計画を策定する30キロ圏内の市町が全て鹿児島県内だったが、高浜原発の場合は重大事故時に即時避難する半径5キロ圏内や、避難計画の整備が必要な30キロ圏内に京都、滋賀両府県を含んでいる。このため、地元同意の進め方が焦点となる。

 
決定は委員長を含め5人の委員全員が賛成した。委員会の席上、田中俊一委員長は「関電には、今後も安全向上のため最大の努力を払ってほしい」と付け加えた。

関電は新基準が施行された2013年7月、高浜3、4号機と大飯原発(福井県)3、4号機を同時に申請した。高浜については、原発敷地近くの三つの活断層の連動可能性を審査で指摘されたことから、地震の揺れの想定(基準地震動)を申請時の550ガルから700ガルに引き上げたほか、想定される最大の津波の高さも約4メートル引き上げ、防潮堤のかさ上げなどの対策を講じた。
規制委はこうした関電の追加対策を評価したことになる。規制委は昨年12月、関電の地震・津波想定や重大事故対策などが新基準を満たすとする審査書案をまとめ、一般から意見を募集した。その結果、約3600件の意見が寄せられたが、どの意見をどう反映したかは説明されていない。