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東電 福島第一原発の格納容器内の画像公開 音信不通となったロボットが撮影。格納容器下部か外部で燃料からの湯気(FGW)

2015-04-14 01:27:01

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カメラがとらえた原子炉内部。蒸気が絶えず発散している
カメラがとらえた原子炉内部。蒸気が絶えず発散している


東京電力は13日、福島第一原発1号機の原子炉格納容器を調査中に走行不能となったロボットが撮影した画像や放射線量などのデータを一部公開した。

4年前の2011年3月11日の原子炉事故で炉心溶融(メルトダウン)した格納容器内部の様子が、鮮明な動画で公開されたのは今回が初めてだ。

画像には1階の床に大小の落下物が散乱している様子や、地下に溜まっているとみられる高濃度汚染水から常時、立ち上がっているとみられる白い湯気なども記録されていた。落下物が何かは特定できていないという。 fukushimakamera3キャプチャ

格納容器内の放射線量は最大で1時間当たり9.7シーベルト。調査地点の各地とも1シーベルトを大きく上回るレベルで、いずれも人間が1時間続けて浴びると死亡する高い線量だった。

 

温度はいずれも20°前後。したがって、原子炉の破損によって流出した核燃料は、格納容器の下部かあるいは、格納容器からさらに外に流出し、そこで地下水と反応して、絶えず蒸発・拡散を続けているとみられる。問題は、漏れ出た燃料が地中のどこまで染みだしているかだ。それを確認する手立てはない。

 

東電では、今回のデータを踏まえて、このくらいの線量ならば、改めてロボットを炉内に投入して2-3日間の連続調査が可能との見方をしている。しかし、今回の限られた調査でも格納容器外に燃料が流出していることが明白になったことで、原子炉の廃炉作業は極めて困難な状況にあることを否定できなくなったのも事実だ。廃炉のメドは全くつかなくなった。fukushimakamera1150413_08

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150413_02-j.pdf