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東電福島第一原発 汚染水淡水化設備で漏洩、 一か月間で二度目。配管等の劣化が原因か(FGW)

2015-07-18 15:57:47

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東京電力は17日、福島第一原発の汚染水処理設備(淡水化処理RO膜装置3-3)から、汚染水が漏洩した、と発表した。東電は装置を停止、確認したところ、同装置の高圧ポンプと配管の接続部から2500㍑の汚染水が漏れていた。汚染水にはセシウム134が80ベクレル(1㍑当たり)、同137が310ベクレル含まれていた。

 

  東電は漏洩した汚染水は堰内にとどまっており、外部への影響はないという。ただ、同原発のRO膜装置は約一か月前の6月20日にも配管から漏洩事故が起きた。この時の漏れた量は20㍑で、セシウム134、同137とも検出限界値で、全ベータが24,000Bq/Lだった。

 

 

 6月の事故は、作業時に、本来開いているはずの弁が閉まっていたため、締め切り運転状態となり、系統内の圧力が上昇し、配管取り合い部からの漏えいに至った、とされている。操作ミスと、配管の劣化との複合原因とみられる。

 

 今回の事故では、高圧ポンプの配管の接続部から水が漏れていた。 停止までに1時間ほどかかったことから、漏れた汚染水量は6月より多かった。今回は、基礎部分のボルトが緩み、接続部に大きな振動が加わってひび割れが生じたのが原因とみられる。

 

 度重なる淡水化装置での事故は、操業以来、4年以上を経て、装置が全体的に劣化、随所で配管等のつなぎ目がゆるんだり、亀裂が入った入りしている可能性が高まった。本来、装置全体のメインテナンス管理の徹底が必要だが、汚染水処理の展望がつかないまま作業が続けられていることから、一種の自転車操業に陥っているともいえる。

 

 淡水化処理RO膜装置は、当該装置で濃縮した水に、至近のタンク堰内の雨水を処理するために追加した。

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150717_10-j.pdf