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自動車部品最大手のデンソー、米ドル建てで、初のサステナビリティボンドを発行。5億㌦(約550億円)。グローバル投資家から資金調達。電動車向け部品や自動運転事業等に充当(RIEF)

2021-09-11 09:36:10

denso001キャプチャ

 

 自動車部品最大手のデンソー(愛知県刈谷市)は10日、同社初のサステナビリティボンドを米ドル建てで5億㌦(約550億円)分発行すると発表した。調達資金は、電気自動車(EV)等の電動化事業や自動運転事業等への投資資金として充当する。ドル建て発行により、欧米の幅広い投資家の資金調達を目指す。

 

 発行するボンドの期間は5年、利率は1.239%。主幹事はMorgan Stanley、BofA Securities、Citigroupの米3社。ストラクチャリング・エージェントはCitiが務めた。セカンドオピニオンはVigeo Eiris(VE.)が、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)とソーシャルボンド原則(SBP)への適合を付与した。

 

 資金使途の「グリーン性」は、EV等の電動車のインバーター(PCU)やモータージェネレーション、バッテリー等の研究開発・製造のほか、製造工程で使用する電力を、太陽光や風力等の再生可能エネルギー由来電力に切り替えることを目指す。電動車対応では、EVと燃料電池車(FCV)のほか、電動の垂直離陸機(e-VTOL)等に対象を限定する。

 

 「ソーシャル性」では、自動運転を含む先進安全運転の研究開発や設備投資に充当する。自動運転関連では、フロントミリ波レーダーや、フロントイメージセンサー、リアカメラ、ソナー等多様な部品を想定している。

 
 デンソーは2017年に策定したデンソーグループ2030年長期方針で「地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会の実現」に向け、「環境」「安心」の提供価値を最大化することに加え、社会から「共感」される新たな価値を創造するという方針を掲げている。2020年には2035年までに「CO₂排出実質ゼロ」宣言をしている。

 

https://www.denso.com/jp/ja/news/newsroom/2021/20210910-01/