HOME4.市場・運用 |Sustech(東京)がカーボンクレジット取引所の開発着手を宣言。東南アジア・南米等で自らクレジット創出・流通事業へも着手。東証等と市場競争に(RIEF) |

Sustech(東京)がカーボンクレジット取引所の開発着手を宣言。東南アジア・南米等で自らクレジット創出・流通事業へも着手。東証等と市場競争に(RIEF)

2023-07-28 14:47:40

suntec001キャプチャ

 

 脱炭素支援プラットフォーム等を展開する「Sustech(サステック)」(東京)は26日、Jクレジットやボランタリークレジット(VCM)等をオンラインで取引できる「CARBONIX EXCHANGE(仮称)」の開発に着手したと発表した。同時に、海外でのカーボンクレジットの創出と流通を展開するため、東南アジアや南米で拠点を設立するとしている。国内で利用できるクレジット取引所の開設については、東京証券取引所を含め、複数の取り組みが立ち上がっている。

 

 サステックは、2021年6月設立で、脱炭素化事業や、電力運用事業等を主要業務としている。経営理念に「テクノロジーを活用し、企業と社会のGXに貢献する」を掲げ、脱炭素化支援プラットフォーム「CARBONIX」や分散型電力運用プラットフォーム「ELIC」など、カーボンニュートラル化支援事業を複数展開している。

 

   今回、クレジット取引プラットフォームの開設に取り組むのは、経産省等が推進する「GX推進法」のカーボンプライシング政策において、クレジットによる削減策が盛り込まれたことを踏まえている。目指す取引所では、国内企業向けにカーボン取引の機会を提供することを想定している。

 

 国内でのカーボン取引所については、すでに東証が10月に取引開始を準備しているほか、SBIホールディングスも環境スタートアップ企業のアスエネ(東京)と連携し、今秋にも「Carbon EX(カーボンイーエックス)」での取引を開始するとしている。https://rief-jp.org/ct4/136301?ctid=69 https://rief-jp.org/ct4/136236?ctid=69

 

 サステックスは、これまでも独自に取引所開設の準備を進めており、今後、他の取引所開設の動きも踏まえながら、自らの取引所の取引開始時期を設定していくとしている。取引対象となるクレジットは国内のJクレジットやJCM、非化石証書等のほか、海外のVCMクレジット等を対象とする予定。

 

 同社が目指す「CARBONIX Exchange」では①相対取引を主としたマーケットプレイス型と②取引所での売買を展開する取引所型、の2つのユーザーインターフェイスを提供する計画だ。いずれもオンライン取引で、①については、同社が厳選した質の高いカーボンクレジットを販売し、利用者は温対法、RE100、CDP報告などの利用目的に沿ってクレジットや環境価値を購入できる。②については、クレジットの売り手と買い手がオープンに取引ができる場とする。

 

 取引所については、同社が現在、企業に提供しているGHG排出量算定ツールの「CARBONIX」と連携させることで、企業のGHG削減やネットゼロ達成に関連して、クレジットを活用できるように企業に推奨できるとしている。ただ、国内クレジットの供給体制は、日本企業の潜在需要に比べて少ないとみられることから、東南アジアや南米での自然由来のクレジット開発にも自ら乗り出し、取引所を通じて国内の企業向けに販売することを目指す。

 


 同社では今後、オンライン取引サイトの開発とともに、取引参加者の資格やクレジットの質を評価する等のルール等を整備し、他の競合的な取引市場の取り組みに伍して、事業展開をしていくとしている。

https://sustech-inc.co.jp/press-release/sustech%e3%81%8c%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%9c%e3%83%b3%e3%82%af%e3%83%ac%e3%82%b8%e3%83%83%e3%83%88%e5%8f%96%e5%bc%95%e6%89%80%e9%96%8b%e7%99%ba%e4%b8%a6%e3%81%b3%e3%81%ab%e3%80%81%e6%9d%b1%e5%8d%97/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000092942.html