GRESBの2016年アセスメント調査公表。エネルギー効率は平均1.2%、GHGは同2%、それぞれ改善。GRESB認証の不動産会社・ファンドの低炭素化明確に(RIEF)
2016-09-12 13:22:11

不動産会社・運用機関のサステナビリティ配慮のベンチマークを提供するGRESB(Global Real Estate Sustainability Benchmark)は2016年の不動産・開発業者アセスメントを公表した。それによると、年間のエネルギ―効率は平均1.2%、温室効果ガス削減も同2%改善するなど、着実な成果を示した。
調査は「GRESB Real Estate, Developer and Debt assessments」の2016年版で7回目。GRESBのCEOであるNils Kok氏は「今回の調査結果は、グローバル不動産セクターが温暖化の進展と、それに伴う環境規制の強化に対応して、保有不動産のカーボン・フットプリントを的確にマネージしていることを示す」と評価している。
2016年版調査は、過去最高の759の不動産会社と不動産保有ファンド等が対象として参加した。対象資産は世界63カ国にある6万6000の不動産で、総額2兆8000億㌦分。
第一回調査以来、7年連続して参加している事業者の報告は、ESGのすべての項目において同業他社に比べて平均12ポイント高いスコアを示した。継続的な取り組み活動の成果が示された形だ。GRESBの全体のスコアも11%増加して60に達した。
不動産からの温室効果ガス量の平均2%の削減は、70万台強の乗用車の排出排ガス量に匹敵する。つまり、70万台の乗用車を走行を停止したのと同じ効果をあげたことになる。また水の使用も平均1%の削減率だった。
地域別にみると、オーストラリアが他の地域を上回り、平均で74点と、グローバル平均を14ポイント上回った。不動産保有の種別ではオフィス企業と不動産ファンドがそれぞれ66点のスコアで、他の種別を上回った。
また上場不動産会社はプライベートエクイティを平均で6ポイント上回った。