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日本周辺の海でも、体内にマイクロプラスチックを取り込んだ魚が全体の4割に。海洋汚染の進行を裏付け。東京湾、琵琶湖でも。京大研究チームが調査(各紙)

2017-09-05 11:24:39

microplasticキャプチャ

 各紙の報道によると、海に漂う微細なマイクロプラスチックを体内に取り込んだ魚が東京湾や大阪湾、琵琶湖など国内の広い範囲で見つかり、調査した魚全体の4割に上ったとの結果を、京都大の田中周平准教授(環境工学)らのチームが5日までにまとめた。

 マイクロプラスチックは、レジ袋やペットボトルなどが紫外線や波で砕かれたものや、角質除去タイプの洗顔料などの化粧品や歯磨き粉、さらに衣類の洗濯による合成繊維などが原因物質で、大きさ5mm以下のごみをいう。このうち、化粧品などに使われている1mm以下のより微細なものは、マイクロビーズと分類される。

 マイクロプラスチック汚染は、世界中の海に広がっているが、今回の調査で日本の海も深刻な状態にあることがわかった。マイクロプラスチックは環境中の化学物質を吸着しやすいため、田中准教授は「魚など海洋生物への影響を調べる必要がある」と話す。人が食べた場合は体外に排出されるとみられている。

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 魚などがマイクロプラスチックを食べた場合の影響としては、①摂食器官または消化管の物理的閉塞または損傷②摂食後のプラスチック成分の化学物質の内臓への浸出③吸収された化学物質の臓器による摂取と濃縮、などが考えられる。http://rief-jp.org/ct12/61874

 

 また食べると、一時的に偽りの満腹感を得られると想定されることから、魚などの食物の摂取が減る危険があり、その結果、飢餓状態に陥るか、それ以外の物理的被害を受ける可能性が指摘されている。

 

https://this.kiji.is/277586344901395963?c=39546741839462401