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浮体式洋上風車を公開 福島県沖で10月に試運転(河北新報)

2013-06-26 12:48:22

千葉県市原市の工場で公開された浮体式洋上風力発電所の風車=25日午前
千葉県市原市の工場で公開された浮体式洋上風力発電所の風車=25日午前
千葉県市原市の工場で公開された浮体式洋上風力発電所の風車=25日午前


経済産業省などは25日、実証研究事業として10月に福島県沖で運転を開始する浮体式洋上風力発電所の風車を千葉県市原市の工場で報道陣に公開した。東日本大震災の復興事業の一つで、世界初とされる浮体式洋上変電所と併設し、発電システムの開発を目指す。
 風車は土台から翼の先端までが約120メートルある巨大設備で、出力は2千キロワット。風車は工場内のドックで組み立てられ、市原市沖からいわき市の小名浜港に向けて今月中にえい航。横浜市の工場で建設中の洋上変電所とともに福島県沖約20キロに設置し、9月上旬に東北電力の系統に接続する予定だ。

 
 実証研究事業は、経産省が丸紅や三菱重工業、三井造船、東大などに委託して実施する。浮体式洋上風力発電は陸上と比べて強風を安定して得られるのが強みで、欧州などで開発が進んでいる。

 
 丸紅の国内電力プロジェクト部の福田知史部長は「風力は資源として大きな可能性がある。安定し効率的な電気をつくることに挑戦したい」と説明した。

 
 経産省の実証研究事業では2014年度までにさらに出力7千キロワットの風車2基を増設、浮体式では世界最大級の計1万6千キロワットの出力を見込む。15年度をめどに経済性などを評価するとしている。