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日本の温室効果ガス排出量 2013年度は過去最高。企業部門の排出増加顕著。安部政権の削減目標、早くも未達成のピンチ(FGW)

2014-12-05 09:45:45

onndanka2013キャプチャ
onndanka2013キャプチャ環境省によると、2013年度の日本の温室効果ガスGHG)排出量は、前年度比1.6%増(90年度比10.6%増)で排出総量は過去最高になった。安部政権は2020年までの目標として05年度比3.8%減を掲げているが、13年度の排出量は05年度比でも1.3%増だった。

 

2013年度のGHG排出総量は13億9500万トン(CO2換算)で、これまでの最大排出量だった2005年度を1800万トン上回った。

 

温暖化対策が世界的に求められているにもかかわらず、日本の排出量が増大しているのは、東電福島原発事故後に全国の原発が停止、その代替措置として石炭火力発電等の増設が十分なチェックもなく、増大していることが主な原因。

排出量が増えているのは工場等の産業部門(前年度比3.0%増)と企業のオフィス等の業務部門(同3.2%増)。家庭(同0.4%減)や運輸部門(同1.8%減)に比べて、企業部門の排出増が目立っている。石炭火力の規制問題とともに、企業部門への排出規制の必要性が浮き上がってきた。

 

また、エネルギー起源のCO2の増加(同1.5%増)に加えて、オゾン層破壊物質対策で、採用された代替フロンガスの増加(同7.8%増)も目立つ。特にスプレーやエアコン、冷蔵庫などの冷媒や化学物質の製造プロセス等に使うハイドロフルオロカーボン類(HFCs)は前年度比10.3%増と急増した。代替フロンガスは、温暖化係数がCO2の数百倍から数万倍にもなることから、家庭での節電・省エネの効果を一気に吹き飛ばすほどの影響を持つ。

http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=25510&hou_id=19016