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ウォーターフットプリント 製品一生分の水消費量算出、国際規格化「ISO14046」で浸透へ(日刊工業)

2014-12-05 09:51:00

凸版印刷の発熱シート「サセプター」
製品ライフサイクル(一生)で消費された水の量を算出する手法「ウォーターフットプリント」が、国際標準化機構(ISO)で国際規格化された。しかし、国内の算出事例はまだ少ない。製品一生分の水使用量をどう伝えるかなど課題を克服する必要がある。(松木喬)


凸版印刷の発熱シート「サセプター」





 ウォーターフットプリントは原材料の採取から、自社工場での使用、製品使用者が使う水、廃棄されるまでの一生の水使用量を算出する。7月に国際規格「ISO14046」が策定された。



富士フイルムは2014年度、社内の算出指針を策定。オフセット印刷の現像廃液を濃縮して削減する装置を算出してみると、装置がない場合よりも一生分の水消費が51%削減できるとわかった。東芝も洗濯乾燥機の新製品は節水が進み、00年製品と比べて一生分の水消費量が58%減となった。
凸版印刷は11年、電子レンジで食品を調理できる発熱シート「サセプター」のウォーターフットプリントを公開した。シートで包んだ焼き魚のパック製品の水消費量は2リットル。同じ焼き魚をグリル料理すると6・6リットル使う。
盛り上がりを欠く理由の一つに「誤解を招く」(業界関係者)というのがある。東芝の例のように従来機と比べるなど、比較基準を定めないと多いか、少ないかの判断は難しい。

 

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0520141205cbaw.html