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ロシア極北の小村に、ホッキョクグマが集結。その数、56頭。気候変動が原因との指摘。「シロクマのCOP会議」を開いているのだろうか(各紙)

2019-12-08 06:54:35

kuma1キャプチャ

 

  AFPの報道によると、ロシア極北の小村の村外れに、ホッキョクグマが56頭も集まって、集団行動をしていることがわかった。スペイン・マドリードで始まった国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)には、世界中から人々が集まっているが、ホッキョクグマたちも「温暖化に抗議」のために集まっているのだろうか。

 

 世界自然保護基金(WWF)ロシア支部や地域住民らによると、ホッキョクグマが集中しているのは、ロシア北東端チュコト(Chukotka)自治管区にあるリルカイピ(Ryrkaipy)村近く。1㎢の区域に集まっているという。

 

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 同村は人口1000人足らずの小村。このため、クマたちが食料を求めて、村内に入り込む懸念から、村人たちは、クマの動きを監視するためパトロール隊を結成して、監視に当たっている。さらに、クマが集まっている区域に、食料になるセイウチの死骸を集めて置いている。

 

村が見える距離でエサを求めて歩いている
村が見える距離でエサを求めて歩いている

 

 WWFは、温暖化による北極の海氷の減少と沿岸部での氷結も十分でないことから、クマたちは自由な移動ができず、自分のテリトリーを作れなくなっているとみている。

 WWFはこれまでも、「北極圏で人と捕食動物とが遭遇する件数が増加している」と報告している。その主因は気候変動による海氷面積の減少であり、動物たちは餌を求めて陸へ出ることを余儀なくされている、と指摘している。

https://www.afpbb.com/articles/-/3258454?pid=21919801