HOME |世界遺産・白神山地の青森県側の西目屋村、定住者支援のため、木質バイオエネルギー利用のエコタウン整備。融雪施設に、温泉も完備。村民出資の木材会社も設立へ(河北新報) |

世界遺産・白神山地の青森県側の西目屋村、定住者支援のため、木質バイオエネルギー利用のエコタウン整備。融雪施設に、温泉も完備。村民出資の木材会社も設立へ(河北新報)

2017-04-17 14:54:16

kahoku12キャプチャ

 

  世界遺産・白神山地の青森県側の入り口にあり、同県内で最も人口が少ない西目屋村が、木質バイオマスエネルギーによる融雪機能を備えた分譲住宅地「子育て定住促進エコタウン」の整備を進めている。村内に豊富にある森林資源を有効活用し、定住人口の増加につなげたい考えだ。


 エコタウンは、役場近くの津軽ダム工事事務所関連施設跡地(約1万8600平方メートル)に1区画60~80坪の全36区画を造成。1年以内に住宅を建て、住民票を移して居住した世帯に土地を無償で譲渡する。

 

 今年2月、村民を中心に12区画の募集を開始。残り24区画は5月以降に公募型プロポーザルを実施し、設計や建築、村の支援制度の紹介など、村内外の居住希望者への総合的サポートを担う業者を選ぶ予定だ。

 

 分譲地近くには2018年度末までに、まきを燃やすプラントを設置する。プラントで熱した湯を循環させ、エコタウン敷地内の道路を融雪する計画。

 

 エコタウンに先立ち村の温泉施設「グリーンパークもりのいずみ」では、まきボイラーを4月から本格運用している。温泉施設はまきボイラーによって燃料費の約2割の削減を見込む。

 

 村は5月には「森のエネルギー研究所」(東京)の協力に加え、村民からの出資も募りエコタウンや温泉施設で使う木材の製造、運搬、販売を担う新会社を設立する。

 

 人口約1400の村は総面積の9割を森林が占めている。人口減対策として村ではこれまで子ども医療費無料化や、村内の空き家を利用したシェアハウス開設に取り組んできた。

 

 新会社設立には村民雇用の創出の狙いもある。村産業課は「村民が地域の森林資源から作り出したエネルギーを地域で消費する仕組みをつくりたい」と話す。

http://photo.kahoku.co.jp/graph/2017/04/17/01_20170417_23001/001.html