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ASEEDJAPANの金融機関の社会的責任アンケート最終まとめ 原発投融資否定は 東京スター銀行だけ メガバンクは原発派

2013-03-05 11:17:41

Tokyostar
TokyostarNPO法人ASEEDJAPANが、金融機関を対象に実施した社会的責任アンケートの最終とりまとめで、原子力関連投融資を「しない」と回答したのは、やはり東京スター銀行だけだった。メガバンクでは、三井住友とみずほは原発融資を認め、三菱UFJは「答えられない」として回答しなかった。原発関連の投融資は「採算が十分とれるのか」「回収不能に陥らないか」などの点を株主に説明できないと、本来、継続することはできない。

 

ASEEDのアンケートの概要は、すでに昨年末に公表されている。今回は、最終的な取りまとめと評価を加味して公開した。このうち、原発投融資関連では、回答企業はメガバンク3行と、地銀7行だけだった。アンケートの回答が多かった信用金庫や労働金庫は、電力会社やメーカーへの投融資をもともと行っていないことから、回答対象からはずれた。

回答によると、原発保有電力会社への投融資の有無と継続について、明確に「なし」を宣言したのは東京スター銀行一行。メガバンクは、投融資の存在については、三井住友、みずほとも認めた。これは電力各社の有価証券報告書等をみると、大口借り手として明記されていることを前提にしたものとみられる。三菱UFJはそれでも「答えられない」としたのは、貸出先の企業情報の秘匿を建前としたためとみられる。そうした点を抜きにするとメガのスタンスは同じといえる。

地銀では、東京スターだけが、電力会社だけでなく、原発関連機器を製造するメーカー向けにも、今後も投融資をしないと、はっきり宣言した。地銀で原発投融資をしていると回答したのは、山形県の荘内銀行。東北電力関連への投融資があるとみられる。同行は今後の投融資の扱いについて「維持する」と正直に回答している。この点はメガバンクが「答えられない」と口を濁しているのとは対照的でもある。他の滋賀銀行、京都銀行はいずれも「答えられない」と回答を避けた。

http://www.aseed.org/ecocho/questionnaire/questionnaire12/review.pdf