韓国の現代自動車グループ、航続距離500kmの電気自動車(EV)用の駆動プラットフォーム開発。現行の車種より2割長い。2025年までに内外市場で100万台販売を目指す(RIEF)
2020-12-04 18:22:04
韓国の現代自動車グループは航続距離が500kmを超える電気自動車(EV)を開発したと発表した。開発したのはEVの新規の駆動プラットフォーム「E-GMP」で、同社の現行のプラットフォームに比べて航続距離は2割程度長いという。現代自と傘下の起亜自動車が2021年以降に発売するEV新モデルに搭載、2025年には内外市場で100万台の販売を目指すとしている。
E-GMPは、高性能モーターやエネルギー密度の高い車載電池を採用している。パワーモジュールには省電力性能の高いシリコンカーバイド(SiC)のパワー半導体を使用。また400ボルトと800ボルトの両方に対応できる高速充電システムにより、5分間の充電で100kmの走行ができるという。
加速性能は、アクセルを踏んで3.5秒以内に時速100kmに達する。最高速度は260kmが可能。同社では同プラットフォームを現代自動車と傘下の起亜自動車が2021年以降に販売するEV新モデルに搭載する予定で、モデル数は23と多彩に展開する計画だ。
現代自動車の社長兼研究開発部門責任者の Albert Biermann氏は「今回開発したE-GMPをベースとしたEV車は、顧客の自動車に対するダイナミックな運転と、傑出した効率性への需要を満たす我々の技術面でのリーダシップを示すものだ」と強調している。
各国で「2050年温室効果ガス排出量ネットゼロ」を目指す動きが広がる中、自動車部門でも、新車販売からガソリン車、ディーゼル車が除外され、EVや燃料電池車(FCV)等の開発競争が本格化している。EVの課題は、価格の低下と、充電時間の短縮、航続距離の延長等だが、日本では日産自動車が21年に航続距離610kmのモデルを発売する予定。