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国の運輸安全委 JR山手線の支柱倒壊事故を一転、「重大事態」と認定。JR東日本寄りの姿勢を修正(東京)

2015-04-15 00:33:45

JR山手線秋葉原−神田間で倒れた架線の支柱=東京都千代田区で
JR山手線秋葉原−神田間で倒れた架線の支柱=東京都千代田区で
JR山手線秋葉原−神田間で倒れた架線の支柱=東京都千代田区で


国の運輸安全委員会は十四日、JR山手線神田-秋葉原間で起きた架線の支柱倒壊について、事故につながりかねないトラブルの「重大インシデント(事態)」と認定し、鉄道事故調査官二人をJR東日本東京支社(東京都北区)に派遣して調査を始めた。

太田昭宏国土交通相が、同日の閣議後会見で明らかにした。


 

調査は監督官庁である国土交通省鉄道局からの通報が前提で、事故発生当初、同局は「電車の運行が長時間止まった輸送障害で、重大インシデントには該当しない」との見解を示していた。しかし、JR東日本からの詳細な報告を受けて十三日深夜、重大インシデントと判断して通報。運輸安全委が、十四日早朝に調査開始を決めたという。




 

会見で太田氏は「通例は重大インシデントに位置付けないが、JR東日本が異常を事前に認知しながら、直ちに安全対策をできなかったことが最大の問題だと思っている。厳しく指導していく」と述べた。




 

運輸安全委事務局は重大インシデントとして、列車の信号無視や安全に支障がある車両、設備故障など九類型と、これらに準じる事態の計十類型を例示している。今回の支柱倒壊事故は、倒れた支柱が脱線を招く可能性もあったことや、JR東日本の対応が不十分だった点などを考慮して「準じる事態」とした。




 

JR東日本広報部は十四日、本紙の取材に「結果として支柱が倒壊に至ったことを考えると、(傾きを見つけてからの)判断が甘かったという反省点はある。調査開始を非常に重く受け止めている」と答えた。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015041402000271.html