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協和エクシオが開発。リュックとして持ち運べるスマート電源。 自然災害・非常時や屋外でのイベントにも“お手軽電気”を提供(RIEF)

2016-02-01 21:50:06

kyouwaキャプチャ

 

  情報通信やインフラ関連事業を手掛ける協和エクシオは、自然災害の発生時や屋外でのイベントなどに、個人の手で持ち運び自由なスマート電源を開発した。「サバイバル電源」と名づけて3月から1セット200万円で販売を開始する。

 

 協和エクシオが開発したのは中容量のリチウムイオンバッテリーをユニット分割構造にして組み合わせた電池システム。一台のユニットで10.5~12.0kgの軽量化を実現し、一台ずつ専用のリュックサックで背中に担いで持ち運ぶことができる。

 

 製品の最小構成は、充電ユニット、放電ユニット、電池ユニットの3ユニットで1セット。このため、3人でリュックを背負うことになるが、元気な人ならば、一人で3つを背負うことも(?)可能かもしれない。1セットを二つ使うと、一般家庭で必要な電力を約1日分、供給できる。ユニットは最大8個(4.4kWh)までつなげることができる。

 

kyouwa2キャプチャ

 

 また充電ユニットには、通信機能と電源入力機能が備えられているため、通常の電源からの充電のほか、太陽光電池やエンジン発電機、電気自動車などからの外部電源からの入力も可能。通信機能を活用して太陽光発電予測を組み込んだ自動運転制御機能を使えば、さらに長時間のバックアップもできるという。

 

 充電に必要な時間は、通常充電の約半分の4~5時間で満充電でき、一度満充電すれば1年後でも約90%の蓄電容量を維持できる。このため非常用の電源として最適といえる。病院や介護施設、工場、店舗などでのバックアップ電源として活用できるほか、レジャーや農業、建設現場、屋外の防犯カメラ用など、「オフグリッド」の多様なシーンで需要がありそうだ。エンジン発電機などと違い、大きな騒音などがないのも利点だ。

 

 ちなみに、2セット(ユニット6個組み)の場合、ノートパソコンならば5.8日分に当たる140時間分の電気を供給できるほか、スマホなら660台分の充電、電動自転車ならば9台分の充電、夜間工事の投光器(400W)ならば7~10時間分などの利用が可能としている。

 

 協和エクシオはもともと通信設備の工事などが主力事業だが、「電源がないところでも使えるような電源が欲しい」との顧客ニーズが多いことから、蓄電システムの開発に乗り出したという。同社は販売代理店などの販売やレンタル・リースなどを含め、5年間で100億円の売上高を目指している。

 

http://www.exeo.co.jp/news/16/news20160121.pdf