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京セラと関西電力、住宅向けに初期投資ゼロの太陽光発電展開へ。設備は10年後に顧客に無償譲渡。関東、中部圏でサービス開始(RIEF)

2019-03-28 17:53:06

kyousera12キャプチャ

 

 京セラと関西電力は、新築戸建て住宅を中心に、住宅の屋根に顧客の費用負担なしで太陽光発電設備を設置する事業を展開するため、「京セラ関電エナジー合同会社」を設立で合意した。設置した太陽光発電設備は10年後には、顧客に無償譲渡する。顧客は実質無料で再エネ電力を自前で確保できることになる。京セラは家庭用太陽光発電設備の普及を進め、関電は太陽光発電電力と合わせて系統電力を供給できる。

 

 新会社は、4月1日に設立される。事業開始は、今年秋ごろに関東および中部エリアでの提供を目指すとしている。

 

 同サービスでは顧客は、初期費用なしで太陽光発電設備を自宅に設置できるメリットがある。ただ、自宅用の太陽光発電設備での発電分と、別途、関電が供給する系統電力をセットで利用する。停電などの万一の場合は、家庭に設置した太陽光発電電力で一定期間、賄うことができる。

 

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 設置する太陽光発電設備は、京セラ製を活用する。発電した電力は顧客に供給されるが、余剰電力は固定価格買取り制度(FIT)の適用を受け、新会社が売電収入を受け取る仕組み。顧客は契約終了した10年後には、太陽光発電設備の無償譲渡を受けるほか、売電収入も得ることができる。


 メガソーラービジネスがFITでの売電価格の低下が続き、開発用地も限られてきた中で、家庭用太陽光発電事業がプール化したVPP(仮想発電所)ビジネス等が広がっている。家庭用の太陽光発電設備の初期投資をゼロとすることで、電力の消費者でもあり発電者でもある家庭を市場化するビジネスでの競争が加速化している。

 

https://www.kyocera.co.jp/news/2019/0305_cool.html