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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑩サステナブルボンド賞:横浜市「全国初となる浸水レジリエンス債の発行。東京海上日動と連携。『グリーニアム』も獲得」(RIEF)

写真は、横浜市財政局財政部資金課長の古川聡氏)

 

 横浜市は、地域社会の災害レジリエンス(防止、極小化、復旧早期化)の向上に取り組んでいる損害保険会社、東京海上日動火災保険と連携し、浸水対策に必要な資金調達のため、「浸水レジリエンス債」を全国で初めて発行したことで、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に選定されました。従来の地方債やESG債の枠を超えた新しい公民連携の資金調達手法が広まれば、気候災害をはじめとする様々な社会課題の解決に民間からの投資金がより回りやすくなることが期待されます。横浜市財政局財政部資金課長の古川聡氏に聞きました。

 

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英CBI。「日本のエネルギー安全保障の要諦(カギ)は再エネ」のレポート公表。「原発は過渡的かつ補完的電源」「火力発電は30年台初めに採算性喪失」。GX支援「中断」の理由明らかに(RIEF)

 

 英Climate Bonds Initiative(CBI)は、日本のエネルギー政策において、国内のクリーン電力拡大が、国家安全保障、経済的レジリエンス、戦略的自立性の強化に直結すると提言するレポートを公表した。同レポートは米国・イスラエルによるイラン攻撃の前に出された。CBIは、水素・アンモニア混焼、CCSなどによる火力発電の維持、原発再稼働・新設を軸とするGX政策の始動時には、同政策を後押しするかの姿勢をとってきた。だが、今回のレポートでは「再エネが日本のエネルギー安全保障の要諦(カギ)」と明言し、原発は、再エネ容量が十分に拡大し、電力システムの安定性および供給信頼性を確保できる段階に至るまでの「過渡的かつ補完的な電源として位置付けるべき」とした。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑨優秀賞:三井住友信託銀行 「サーキュラーエコノミー・ネイチャーポジティブファンド」の組成。理系人材チームで社会問題解決(RIEF)

写真は㊧からサステナビリティ推進部TBFチーム長の高久氏、同推進部部長の五條氏、同部TBFチーム上席調査役の小中氏)

 

 三井住友信託銀行は、サーキュラーエコノミー(循環経済)とネイチャーポジティブ(自然復興)に取り組むスタートアップ企業に投資するファンドを組成しました。植物工場を展開する企業やアパレル分野でソリューションを提供する企業などこれまで3社のスタートアップに資金を提供しています。サステナブルファイナンスの新たな分野への取り組み姿勢が評価され、第11回サステナブルファイナンス大賞の優秀賞に選ばれました。サステナビリティ推進部部長の五條為展氏、同推進部テクノロジー・ベースド・ファイナンスチーム長の高久博史氏、同チーム上席調査役の小中洋輔氏に、聞きました。

 

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米国の国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)からの離脱、来年2月末に正式発効。条約成立以来、離脱国は初めて。イランも、ロシアも、北朝鮮も、条約締結を維持。再加盟は難航か(RIEF)

 

 国連は、トランプ米政権から国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)からの離脱通知を受けたことを踏まえ、1年後の2027年2月27日に米国の離脱が正式に発効することを公表した。1992年のリオ地球サミットで採択されたUNFCCC条約から正式に脱退する国が出るのは米国が初めて。現在、米国が攻撃しているイランも、ウクライナに攻め込んで4年間も戦争を継続中のロシアも、そして北朝鮮も、地球温暖化を阻止する条約の調印国としてとどまっている。少なくとも気候変動対応に関しては、米国は地球上で唯一、国際協調を否定する独善的な政策をとる国、ということになる。

 

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アジア開発銀行(ADB)。地球温暖化によるヒマラヤ山系の氷河融解の影響緩和と適応対策での資金調達で、グリーンボンド1億㌦発行。これまでの合計150億㌦(RIEF)

 

 アジア開発銀行(ADB)は4日、地球温暖化で進行する氷河融解への人々の意識向上を目的としたグリーンボンド1億㌦(約157億円)を発行した。ADBはアジア地域の山岳コミュニティが氷河融解の影響に対する回復力を高めるプロジェクト・プログラムを推進している。調達資金は、ネパールのヒンドゥークシュ・ヒマラヤ地区で、氷河融解による影響を受けている地域のインフラ増強と生計手段支援、統合的な水資源管理、早期警報システム、災害リスク軽減を支援するプロジェクトなどに振り向けられる。ADBは2015年にグリーンボンドプログラムを開始して以来、この地域全体の気候影響の緩和・適応事業支援で150億㌦の資金をグリーンボンドで調達している。

 

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欧州委員会。EU製造業の競争力強化で「産業加速化法(IAA)」案。脱炭素技術を軸に、エネルギー集約産業の脱炭素化、EVバリューチェーン強化等。「EU製(Made in EU)」承認も(RIEF)

 

  EU欧州委員会は4日、EUの製造業の競争力を強化する「産業加速化法(Industrial Accelerator Act  : IAA)」案を公表した。同法案は、製造業の脱炭素、クリーン化の技術開発に力を入れ、エネルギー集約型産業の脱炭素化、電気自動車(EV)バリューチェーン、サプライチェーンのレジリエンス確保に必要なネットゼロ技術の開発等を支援する。開発された技術・製品には「EU製(Made in EU)」の承認を与える。中国製品を念頭に、相互主義に基づきEU企業に市場開放を提供する国の企業には「EU製」と同等の待遇を与えるとしている。同法に基づく公的支援等により、EUのGDPに占める製造業比率を2024年の14.3%から2035年には20%に引き上げ、欧州産業のレジリエンス、競争力、経済的安全保障を強化するとしている。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑧国際賞 : 新韓銀行(韓国)「円建て外債(サムライ債)市場で初のトランジションボンド(移行債)発行」(RIEF)

写真は、第11回サステナブルファイナンス大賞授賞式において、国際賞の授賞内容を説明する新韓銀行のイ・ヒョンジュ氏)

 

 韓国の新韓銀行(シンハン銀行:Shinhan Bank : 신한은행)は、昨年11月に、円建て外債市場(サムライ債市場)で初のトランジションボンド(移行債)400億円分を発行しました。外国銀行が日本のサムライ債市場で同ボンドを発行したのは、同行が初めてで、サムライ債市場の国際化促進につながるとして、第11回サステナブルファイナンス大賞で国際賞を受賞しました。同行財務部マネジャーのイ・ヒョンジュ(Hyun ju Le)氏に聞きました。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑦サステナブルボンド賞:東京海上日動火災保険「地方自治体の発行する水害対策事業を資金使途とした地方債への投資」(RIEF)

写真は、東京海上ホールディングス投資運用部グローバル債券投資グループマネジャーの桑山祐介氏㊧と同グループアシスタントマネジャー・データサイエンティストの吉本真実氏㊨)

 

 東京海上日動火災保険は、日本では初めてとなる地方自治体の水害対策事業を資金使途とした地方債へ投資したことで、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に選定されました。気候災害が激甚化・頻回化する中、対象地域では水害による家計・企業の損害発生の予防や被害軽減、災害レジリエンス(防止、極小化、復旧早期化)の向上が期待されます。東京海上ホールディングス投資運用部グローバル債券投資グループマネジャーの桑山祐介氏と同グループアシスタントマネジャー・データサイエンティストの吉本真実氏に聞きました。

 

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米国・イスラエルのイラン攻撃・ホルムズ海峡封鎖の影響、最も大きいのは、石油・ガスの化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギー転換が遅れている日本。国際リサーチ機関が分析(RIEF)

写真は、ホルムズ海峡を航行する各国のタンカー群=ZCAの報告から引用)

 

 米国によるイラン攻撃の影響で、イラン側は対抗手段としてホルムズ海峡閉鎖を宣言した。国際リサーチ機関のゼロカーボン・アナリティクス(ZCA)の分析によると、同海峡閉鎖により、中東からの原油・ガス供給の制限による世界経済への影響が生じるが、同影響を最も受けるのは、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が遅れているアジア勢で、その中でも日本が受ける影響が最も大きい、との分析を示している。

 

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米国の昨年(2025年)の太陽光・風力の再生可能エネルギー発電量、過去最大に。前年比10%増。全電力生産の26%。トランプ政権の補助金削減でも、経済コストの低下で競争力向上(RIEF)

写真は、イメージ)

 

 米国の電力会社が昨年(2025年)に発電した再生可能エネルギー電力量が過去最大となった。米エネルギー情報局(EIA)の調査でわかった。電力量は国内電力生産量の約26%に相当する過去最大の1,162テラワット時(TWh)に達した。前年比10%増で、約1億800万人の世帯の電力使用を1年間まかなえる規模だ。トランプ政権はバイデン前政権時の再エネ関連の補助金等を減額・廃止等の措置を実施し、石炭復権等の化石燃料支援策に切り替えた。だが、再エネの中心の太陽光、風力の両発電事業では本体の経済的コストの低下率が化石燃料発電を上回るため、政府支援無しでも火力発電より競争力を高める形になっている。

 

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