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2025年のサステナブル・ローンのグローバルでのサステナブル・コーディネーター順位で、三井住友銀行(SMBC)首位。同ブックランナー順位では、三菱UFJ銀行が2位。日本勢が健闘(RIEF)

 

 2025年、グローバル市場でのサステナブル・ローンを取り扱った金融機関のランキングが示された。同ローン市場は、2024年に過去最高額を記録したが、25年はトランプ米政権の反ESG政策の影響もあり前年比約20%減と市場規模が縮小した。ただその中でも、もっとも重要な役割であるサステナビリティ・コーディネーターの件数では、SMBCが年間63件で、英HSBC(62件)を1件上回って首位となった。同ローンのブックランナー件数では、オランダのINGが105件で首位、2位に100件で三菱UFJ銀行(MUFG Bank)、3位にSMBCと、日本勢が続いた。

 

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JA共済。海外の協同組合・共済団体が抱える気候災害リスクを分散化するため、英タックスヘイブンに「再保険子会社」設立。地震災害に特化したJA共済のポートフォリオの分散化も(RIEF)

写真は、英タックスヘイブン・ガンジーの「政府」機関の建物=同機関より引用)

 

 JA共済(全国共済農業協同組合連合会)は、気候変動による気候災害等がグローバルに多発し、各国の協同組合や共済団体等が保有する保険資産の自然災害リスクが高まっていることから、JA共済がそれらの保険の一部を引き受けることでリスク移転を促進するとともに、JA共済自体もリスク分散を実現する目的で、英タックスヘイブンに再保険子会社を開設、引き受け事業を始めた。気候変動等で引き起こされる自然災害は、特定地域や産業に影響を及ぼすケースが多く、特定地域等を基盤とする協同組合の保険事業にリスク集中の懸念がある。新会社は、こうした協同組合保険のリスク分散と同時に、JA共済自体のポートフォリオの分散化にも資するとしている。また保有資産によるキャットボンド(大災害債)投資も進める方針。

 

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ジェラ。米国から購入予定のLNG事業の契約を解除。イラン戦争によるLNG利権の価格上昇で、計画段階で「転売」か。日米政府高官も発表に参加した年間550万㌧の長期契約の一部(RIEF)

(写真は、昨年6月のジェラによる米国からのLNG長期契約締結の記者会見での模様。㊧から米エネルギー長官のクリス・ライト氏、ジェラ会長兼Global CEOの可児行夫氏、駐米日本大使の山田重夫氏、米内務長官のダグ・バーガム氏=ジェラの発表資料から)

 

  各紙の報道によると、日本のJERA(ジェラ)が、米国で開発される予定のLNG事業の契約を、解除していたことが明らかになり、関係者の間で「謎」が深まっている。解除されたのは、米国のコモンウェルス・エナジー社から年間100万㌧のLNGを20年間にわたり供給を受けるという内容の長期契約。ジェラは昨年6月、同事業を含め、複数のLNG事業者との間で年間で最大550万㌧を調達する長期契約を結んだと発表していた。契約解除の理由については、両社とも明らかにしていないが、契約解除が米国・イスラエルによるイラン攻撃の開始後であることから、イラン戦争勃発を受けて、LNG契約の価値が増大したことなどから、「転売」されたのではとの憶測も出ている。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑯サステブルボンド賞:伊藤忠商事。女性活躍支援で初のオレンジボンド発行、社内の女性支援と取引先の途上国の女性農業者支援も(RIEF)

写真は、サステナブルファイナンス大賞の表彰式で表彰状を授与された伊藤忠商事の成川氏㊧、㊥は審査員の待場智雄氏(ゼロボード総研所長)、㊨は環境金融研究機構代表理事の藤井良広)

 

  伊藤忠商事は女性の活躍支援やジェンダー・ポジティブな活動に資金を充当するための「オレンジボンド」を、日本国内で初めて発行したことが評価され、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に選ばれました。同社財務部コーポレートファイナンス室長の成川清一氏に話を聞きました。

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EU欧州委員会。欧州排出権取引制度(EU-ETS)の排出枠(EUA)の将来の需要増に備え、市場安定化リザーブ(MSR)での余剰枠の無効化制度の停止提案。流動性プールを確保(RIEF)

 

 EUの欧州委員会は、EU排出権取引制度(EU-ETS)の全面改正に向けた第一弾として、「排出枠(EUA)」価格の安定性を保つために設けている市場安定化リザーブ(MSR)の改正案を公表した。MSRは、市場で流通するEUA量が過剰な場合に供給を抑制し、逆に不足が生じた場合にはEUA量を供給する機能を果たしている。現行の仕組みでは流通するEUA量が一定レベルを超えると、価格安定化のために、余剰の排出枠をすべて無効化する仕組みとしている。改正案では、脱炭素化が進行することで、将来的に排出枠の供給不足が深刻になるとみられるとして、余剰枠を無効化せず、市場の安定化を支えるバッファーとして保持する仕組みにするとしている。

 

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三菱UFJ銀等の3メガバンク。北海道電力、中国電力の保有原発の安全対策投資で「原発ローン」提供。日本政策投資銀、三井住友信託も参加。GX機構が銀行団に債務保証約1000億円(RIEF)

 三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3メガバンクは、日本政策投資銀行とともに、北海道電力および中国電力に対して、それぞれの電力会社が保有する原子力発電所の安全対策投資に限定したトランジションローン(原発ローン)を提供することを決めた。中国電力向けには、三井住友信託銀行も参加する。これら銀行の「原発ローン」には、万一、対象事業が焦げ付くなどの場合でも、GX推進機構による債務保証が付与される。債務保証額は両社向け融資に合わせて1000億円強を設定する。北電向けには別途、第一生命やJA北海道信連も、それぞれ個別で「原発ローン」を提供する。GX政策が官民連携の原発支援優先政策として稼働する格好だ。

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BlackRock。中東戦争を契機に、エネルギー安全保障関連で再エネ需要拡大と、AI主導の電力需要増が相互に補強し合う形で投資機会を創出、と分析。再エネ分野の蓄電池整備等を重視(RIEF)

 

 米最大の資産運用会社のブラックロック(BlackRock)は、米国・イスラエルとイランとの戦争を契機に広がっている「エネルギー安全保障」の動きと、人工知能(AI)主導の電力需要の増加が、相互に補強し合う形で、各国で長期的かつテーマ性のある投資機会を生み出している、との見通しを示している。「エネルギー安全保障」では、石油・ガスの化石燃料市場の不安定性が続くことから、太陽光発電や蓄電池の電力網接続の整備等の再生可能エネルギー分野への投資需要への関心の増大を指摘している。

 

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第一生命。北海道電力に対し30億円の「原発ローン」供給。日本生命の2月の同ローンと合わせ、生保大手で100億円供給。不祥事の多い生保業界への政府による「割り当て分」なのか(RIEF)

 第一生命保険は、北海道電力に対して、同社が再稼働に向けて準備を進めている泊原発3号機の安全対策費用等を資金使途とする「トランジションローン」30億円を提供した。北電では、資金使途について、「原発の再稼働に必要な安全対策」等を資金使途とする同社の「グリーン/トランジション・ファイナンス・フレームワーク」に定めるプロジェクトに限定するとしている。保険業界では日本生命が今年2月に北電に70億円を原発ローンとして提供しており、第一生命のローンも同様の「原発ローン」といえる。第一生命が電力会社に原発ローンを供給するのは初めて。

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「化石燃料不拡散条約」を目指す初の国家レベル国際会合にカナダ、豪州、ブラジル等の化石燃料生産国含む46カ国が参加。日本は不在。中東危機で「化石燃料離れ」加速の期待高まる(RIEF)

写真は、主催国コロンビアの環境相のイレーネ・ベレス・トーレス氏= IISD/ENB | Photographer  Kiara Worth)

 

  化石燃料不拡散条約(FFT)の成立を目指すため4月末に、南米コロンビアで開催される初の国家レベルの国際会合に、カナダ、オーストラリア、ブラジル、ノルウェー等の石油・石炭・ガス生産国を含む46カ国が参加することが分かった。開催国のコロンビアが明らかにした。日本政府は参加者リストに入っていない。同国環境相のイレーネ・ベレス・トーレス(Irene Vélez Torres)氏は、現在のイラン戦争による世界的なエネルギー危機が、化石燃料の段階的廃止に取り組む国家連合を進展させる機会になると強調している。会合の成果は、11月にトルコで開く国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議(COP31)に反映される見通しだ。

 

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三井住友銀行。借り手企業が共通で活用できる「サステナブルファイナンス・フレームワーク」開発。借り手は自らでのフレームワーク作成や、SPO取得が不要。透明性の担保に課題(RIEF)

 

  三井住友銀行は、同行が提供するグリーンローンとサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の借り手企業向けに、新たに「SMBCサステナブルファイナンス・フレームワーク」を開発、公表した。現在、これらのローンを借りる企業は、自らフレームワークを策定し、第三者評価機関のセカンドオピニオン(SPO)を取得するなどの手続きと追加コストが必要だが、同行のフレームワークを活用して借り入れをする場合は、サステナブルファイナンス調達として評価できるほか、評価コストの削減もできることになるとしている。

 

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