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農林中央金庫。北海道電力に対してグリーンローン20億円を提供へ。脱炭素電源としての泊原発再稼働の安全性対策と再エネ事業に充当。北電は「原発再稼働」に資金を優先的配分へ(RIEF)

写真は、北海道電力の本社=札幌。Wikipediaより引用)

 

 農林中央金庫は、北海道電力に対して、総額20億円のグリーンローンを提供した。同ローンの資金使途先は、北電のグリーン/トランジション・ファイナンス・フレームワークに基づき、脱炭素電源として、原子力発電と再生可能エネルギー事業をあげている。特に原発については、泊原発の再稼働に伴う安全性関連対策等が想定されている。北電では、「泊発電所の全基再稼働後は、経年化した火力発電所の廃止による化石電源の減少等で、発電電力量に占める非化石電源の比率が2013年度の10%台から80~90%程度に上昇する」している。

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三井物産。太陽光発電の環境価値(非化石証書)だけをナイキジャパンに売却する「バーチャルPPA(電力購入契約)」を実施。ナイキは国内全施設でカーボンフリー電力を実現(RIEF)

 (写真の太陽光発電設備は、今回のナイキジャパンとの取引に使われるMPSの太陽光発電設備=同社サイトから)

  三井物産はナイキジャパンに対して、国内の太陽光発電所由来の環境価値(非化石証書)を提供するバーチャルPPA(電力購入契約)を締結した。同契約では、再エネ電力自体は売買せず、同電力が持つ環境価値だけを売却する仕組みをとる。これにより、ナイキジャパンは自社が保有・運営する日本国内の全施設(配送センター、店舗、オフィス)で消費する電力100%をCO2フリーの電力として扱うことができることになる。

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米投資大手バンガード。共和党州当局からESG投資を反トラスト法違反として提訴された訴訟で和解。ESG等を運用方針から除外、責任投資原則(PRI)等からも脱退、和解金支払い等(RIEF)

 

  米資産運用第二位のバンガード・グループは、テキサス州など共和党主導の複数の米州当局から、ブラックロック等の大手資産運用会社とともに、石炭市場を人為的に縮小する気候変動活動で共謀したとして、反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴されていた裁判で、原告の州当局側と和解した。和解条件では、州当局はバンガードについて反トラスト法等の法令違反はないことを認める一方で、同社は資産運用方針について「厳格な受動的運用方針」をとるとして、事実上、投資先の評価にESG活動等を求めないことで合意した。同社は責任投資原則(PRI)等のESG推進活動にも不参加とし、州当局に和解金2950万㌦(約46億円)を支払う。州当局の訴訟は、ブラックロックとステート・ストリートも対象としており、バンガードとの和解が2社の対応にも影響を及ぼすとみられる。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑥地域金融賞:京都中央信用金庫。「グリーン&スタートアップ預金」。環境・社会分野に加え、スタートアップへの出資も使途先とする初のESG預金(RIEF)

写真はサステナブルファイナンス大賞の表彰式で受賞した京都中央信用金庫の総合企画部部長の衣川 勉氏㊧と、審査員を務めたGX推進機構理事の高田英樹氏㊥、環境金融研究機構代表理事の藤井良広㊨)

 

 第11回サステナブルファイナンス大賞の地域金融賞には、「中信グリーン&スタートアップ預金」を開発・展開した京都市の京都中央信用金庫が選ばれました。同預金は従来のグリーン預金が環境・社会分野に重点的に資金提供する仕組みであるのに対して、環境・社会分野に加えてスタートアップ企業への出資を資金使途に加えた点が新しい。地域金融機関がスタートアップ企業を支援するモデル事業にもなる。同信金の総合企画部主計グループ課長の内藤達也氏と、同部業務役の尾野光氏に聞きました。

 

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出光興産が国内の製油所閉鎖方針を撤回。米欧のEV政策の修正と、国内の脱炭素政策の遅れで、ガソリン需要堅調継続を踏まえ。高市政権での「GX政策『空洞化』の公算」を先取りか(各紙)

 

 各紙の報道によると、石油元売りの出光興産は2030年までに国内の石油精製能力を2割削減するとしてきた脱炭素の経営方針を撤回し、国内6カ所の製油所体制を維持する方針に戻る。米欧を中心に、脱炭素の電気自動車(EV)転換政策が修正されていることを反映し、国内でもガソリン車の需要が当分、継続するとの見通しによる措置とみられる。高市政権はGX政策等の脱炭素路線を修正するかどうかについては明確な方針を示していないが、エネルギー関連企業自体が先行して脱炭素路線の修正を打ち出した形だ。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑤サステナビリティ・サポート賞:商工組合中央金庫 「J-クレジット預金の取り扱い開始。中小企業による環境貢献のハードル下げる」(RIEF)

写真は、サステナブルファイナンス大賞の表彰式で、表彰を受けた商工中金の常務執行役員の佐野吉浩氏㊧。㊥はGX推進機構理事の高田英樹氏、㊨は環境金融研究機構の藤井良広)

 

 商工組合中央金庫(商工中金)はJ-クレジットによるカーボンオフセットを預金者に付与する「J-クレジット預金」の取扱いを2024年12月に開始しました。日本初の試みで、多くの中小企業がサステナビリティ経営に取り組む第一歩といえ、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナビリティ・サポート賞に選ばれました。同預金を開発・推進した同金庫の経営企画部サステナビリティ推進室オフィサーの脇本節子氏、ビジネス企画部シニアアソシエイトの相原優花氏、同部次長の畠中浩司氏に、聞きました。

 

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気候変動の「責任」をめぐる米共和・民主両党の「闘い」。最高裁で激突へ。コロラド州ボルダーがエクソン等に損害賠償を求めた州裁判訴訟で、敗訴した企業の上訴を最高裁が受け入れ(RIEF)

写真は、米最高裁判所の建物=ワシントン)

 

  米最高裁は、化石燃料企業に気候災害の損害賠償責任を認めた州最高裁の判決に対して、企業側が連邦最高裁に上訴した案件で、当該訴訟の審理をするとの判断を示した。対象となる訴訟は、コロラド州のボルダー市等の自治体がエクソンモービルとサンコア・エナジーを相手に州裁判所に提訴していたもの。企業側は「気候政策は連邦政府の問題」として、州最高裁が企業の気候責任を認めた判断を不服として上訴していた。今回、最高裁が審理を認める判断を示したことで、同ボルダー訴訟だけでなく、全米各地で同様に提訴されている数十億㌦規模の損害賠償訴訟にも影響が及ぶ可能性があるとみられる。

 

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2025年のグローバルなESG投資ファンドの動向。840億㌦(約13兆円)の流出超。米国での反ESG「圧力」の影響続く。日本市場も14四半期連続流出超で年間約5000億円の流出超(RIEF)

 

 市場筋によると、2025 年第4四半期のグローバル市場でのサステナブル投資ファンド(オープンエンド型ファンドとETF)は、推定で純資金流出額272億㌦を記録した。第3四半期の純資金流出額549億㌦に続き、2期連続の流出超となった。この結果、 2025 年通年では、世界全体で840億㌦の純資金流出となり、2024 年の382億㌦の純資金流入から大きく反転した。日本の同ファンドは 第4四半期も純資金流出が続き、年間では32億㌦強となり、14四半期連続(3年半)で純資金流失が続いている。

 

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「ネット・ゼロ・アセット・マネージャーズ・イニシアティブ(NZAM)」。コミットメントを緩和し再始動へ。署名は2割減の254機関。日本勢は12機関、東京海上AMの離脱確認(RIEF)

 

 国連主導の 「ネット・ゼロ・アセット・マネージャーズ・イニシアティブ(NZAM)」は25日、これまでの「2050年までにポートフォリオ排出量をネットゼロにする」との署名要件を削除し、各署名機関が独自に個々のネットゼロ目標等を公表するコミットメントに切り替えて再始動を宣言した。改定コミットメントへの署名機関は254機関で、2024年1月比で2割強の減少。日本勢は、野村アセットマネジメント等12社が再署名したが、東京海上ホールディングス傘下の東京海上アセットマネジメント(TMAM)が昨年初めの段階で脱退していたことが確認された。

 

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投資家が気候移行リスクを重視することで、気候リスクの高い国の債券利回りは上昇。逆に効果的な気候政策の国の債務返済コストは抑制へ。欧州中央銀行のエコノミストグループが分析(RIEF)

写真は、欧州中央銀行(ECB)の本部=ドイツ・フランクフルト)

 

  ソブリン債の投資家が気候変動の移行リスク認識を高めると債券利回りが顕著に上昇するとして、「(逆に)効果的な気候政策を実施すると債務返済コストの上昇緩和に役立つ」との分析が、欧州中央銀行(ECB)のエコノミストグループにより示された。2020~2024年の期間での対象国の一人当たりCO2排出量1㌧増加ごとのソブリン債の利回り上昇(ペナルティ)は、平均96.7ベーシスポイント(bps)の利回り上昇となり、排出量の多い国ほどこの利回りが高くなる傾向が示されたという。逆に、気候対策を確実に実施し、CO2排出量の削減が進めば、利回り上昇が緩和され、債務返済コストを抑制できることになる。日本は世界最大の政府債務残高を抱え、利払い費だけでも大きな財政負担だが、高市政権が効果的な気候対策を推進すれば財政の健全化にもつながることを示す根拠ともいえる。

 

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