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フィリピンでASEAN経済相会議。共同声明でエネルギー安全保障とレジリエンス強化を強調。「(化石燃料依存から)再生可能エネルギーへの移行・代替エネルギー開発加速」に言及(RIEF)

写真は、マニラで開いたASEAN経済相会議の終了後の記者会見の模様=フィリピン政府のサイトから引用)

 

 東南アジア諸国連合(ASEAN)は13日、フィリピンのマニラでASEAN経済相会合を開いた。会合後に公表された共同声明では、中東における緊張に対し、深い懸念を表明するとともに、「紛争の激化は、特に世界エネルギー市場の変動性の高まりや主要な海上・サプライチェーンルートの混乱を通じて、地域を越えて広範な経済的影響をもたらしている」と述べ、ASEAN経済への危機感を示した。また最大の課題であるエネルギー問題では、ASEAN地域のエネルギー安全保障とレジリエンスを強化することの重要性を強調。化石燃料への依存から、再生可能エネルギーへの移行および代替エネルギーの開発を加速させる必要性を強調した。

 

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東京海上日動。日本の地震による保険契約の損失カバーで1億㌦のキャットボンド(大災害債)発行へ。シンガポールの特別目的再保険会社を通じ「現キズナシリーズ」として3件目(RIEF)

 

  東京海上日動はシンガポールに設立している特別目的再保険会社(SPIC)を通じて、日本国内での地震発生による保険契約の損失をカバーするキャットボンド(Catastrophe Bond :  大災害債)1億㌦(約158億円)を発行する。同SPICが発行するボンドは「キズナシリーズ」と名付けられており、今回で3件目になる。対象とする日本での地震による損失では、揺れ、津波、火災、洪水、ダム決壊、スプリンクラー漏水による関連影響を含むほか、海洋地震、地震による火山活動・噴火なども対象とする。

 

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国際NGO「Enegy Shift South Asia」。中東の緊張増大で、アジアの化石燃料依存から再エネ転換促進へ、送電網近代化・越境電力統合の加速等4項目を各国政府・企業に求める緊急声明(RIEF)

 

 ASEAN諸国のエネルギー転換を求めるNGOの「Energy Shift South Asia(ESSA)」は、中東でのネルギー転換東南アジアは、米国・イスラエルによるイラン攻撃後の中東における緊張の高まりが、世界石油・ガス市場において新たな不安定化を引き起こしていることに対して深い懸念を表明したうえで、東南アジア諸国の輸入化石燃料依存を改め、再生エネルギーへの転換を促進することを求める4項目の緊急声明を公表した。

 

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昨年(2025年)の中国の太陽光発電量、初めて風力発電を上回る。伸び率40%増。水力発電を含めた再エネ発電の電源構成に占める比率は3分の1強に。火力発電は依然6割占める(RIEF)

写真は、中国の大手太陽光パネルメーカー「Longi」による広東省梅州市での温室ハウスの屋根に設置した太陽光発電設備=同社サイトから引用)

 

   中国の国家統計局によると、国内の太陽光発電の発電量が2025年に初めて風力発電を上回った。中国国内でも太陽光発電パネルの価格下落が続いており、安価なパネルの急増と、広大な砂漠でのメガ発電から地方の村落での屋根置きまで、幅広く展開できる強みで、前年比39.8%増の117万ギガワット時(GWh)を記録。風力発電の前年比13.1%増113万GWhを凌駕した。同国の太陽光発電量は日本の全電力総量を上回る。風力発電を合わせた再エネ発電量は全体の21.8%、水力発電を含めると再エネ比率は35.6%となり、発電全体の3分の1を占める。中国の総発電量の6割はまだ石炭中心の火力発電が占めるが、その伸び率は0.7%減とわずかに鈍化している。

 

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EU欧州委のフォンデアライエン委員長。EUの新たなクリーンエネルギー投資戦略として「再エネと原子力の組合せ」提案。SMR普及での民間の投資促進で2億ユーロの保証制度案も(RIEF)

 

  EUの欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン氏は、10日、「EUの産業競争力に資するエネルギー源として、再生可能エネルギーと原子力を組み合わせることで最大の力を発揮する」と強調。すでにEUの電源構成で太陽光発電と風力発電は化石燃料を上回っている一方で、原子力の普及が進んでいないのは「政策的な選択の誤りだった」と述べた。同氏の発言を受けて、欧州委は同日、小型モジュール炉(SMR)の開発普及を軸とした「クリーンエネルギー投資戦略」を公表、SMRの民間投資に対して排出権取引制度(EU-ETS)から2億ユーロ(約366億円)の資金を調達して投資保証制度を設けるなど、欧州投資銀行(EIB)と連携して今後3年間で総額750億ユーロ超の資金供給を展開するとしている。

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今年2月の世界の平均気温は13.26°。観測史上5番目に暖かい2月に。気温上昇のピッチは緩やかに減速。平年より0.53℃上回っていることに変わりなし。EU気象観測機関の分析(RIEF)

上図は、毎年の2月の世界全体の平均気温の推移=EU C3Cの公表データから引用)

 

 今年2月の世界の平均気温は13.26℃で、同月としては、観測史上で5番目に暖かい2月だったことが、EUの気象機関の「Copernicus Climate Change Service(C3C)」の公表でわかった。観測史上最も暖かい2月は2024年で、同年をピークとして、その後、気温上昇のピッチは緩やかに減速していることになる。しかし、1991~2020年の2月平均に比べると0.53℃上回っており、平年より高い水準の状態が続いていることに変わりはない。

 

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年金・保険等で構成する「ネットゼロ資産保有者同盟(NZAOA)」。「移行投資」の任意目標設定を盛り込んだ「プロトコル」に改定。高排出セクターの移行促進明確化(RIEF)

 

  国連主導の業種別ネットゼロ金融同盟のうち、年金・保険等の資産保有機関で構成する「ネットゼロ資産保有者同盟(NZAOA)」が、保有資産の運用の目標設定プロトコルの最新版(第5版)を公表した。署名機関が任意で移行投資の目標を設定できることを新たにフレームワークに追加した。機関投資家による高排出セクターの移行促進のための投資を明確化することで、移行分野への民間資金の流れを確保する狙いとみられる。また、気候ソリューションへの取り組みと、資産保有機関と資産運用会社の対話の強化も盛り込んだ。

 

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日本の移行債の市場動向。発行総額3.5兆円。移行国債は国債市場変動の影響で、一般国債より底堅く推移。企業発行分のうち電力の移行債はICMA基準には部分準拠止まり。「AFII」指摘(RIEF)

 

 火力発電や鉄鋼などの高炭素排出企業・事業の脱炭素化を促進する資金調達手段のトランジションボンド(移行債)の日本市場での発行動向の分析が出た。それによると、財務省発行のGX経済移行債(GX国債)の2025年分発行は前年比で半減したが、日本国債市場が不安定化する中で、一般国債より高いスプレッドで取引されるなど手堅く取引されているとしている。資金使途は蓄電池、原子力、製造業の脱炭素化、半導体・AIの各分野が多く、再生可能エネルギーへの配分は半導体の2割分と少ない。企業発行の同ボンドは、電力・ガスの両セクター企業の発行が全体の半分を占め、このうち電力会社発行分は、国際資本市場協会(ICMA)のトランジションボンドガイドライン(CTB)への準拠は部分的でしかない等として、移行対応が不十分との見方を示している。

 

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第11回(2025年)サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑪サステナブルボンド賞:東京都。 「TOKYOレジリエンスボンドの発行。『都市の回復力』高めて災害の備えを強化」(RIEF)

写真は、サステナブルファイナンス大賞の表彰式で、審査員の光成美樹氏=FINEV代表取締役㊥から、表彰状を受け取る東京都財務局公債課課長代理の辻野和昭氏㊧。㊨は環境金融研究機構代表理事の藤井良広)

 

 第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に、「TOKYOレジリエンスボンド」を海外で発行した東京が選ばれました。海外市場で、国際認証を取得した世界初のレジリエンスボンドを発行したことが評価されました。東京都財務局主計部公債課課長の橋口牧子氏にその狙いや今後の展開を聞きました。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑩サステナブルボンド賞:横浜市「全国初となる浸水レジリエンス債の発行。東京海上日動と連携。『グリーニアム』も獲得」(RIEF)

写真は、横浜市財政局財政部資金課長の古川聡氏)

 

 横浜市は、地域社会の災害レジリエンス(防止、極小化、復旧早期化)の向上に取り組んでいる損害保険会社、東京海上日動火災保険と連携し、浸水対策に必要な資金調達のため、「浸水レジリエンス債」を全国で初めて発行したことで、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に選定されました。従来の地方債やESG債の枠を超えた新しい公民連携の資金調達手法が広まれば、気候災害をはじめとする様々な社会課題の解決に民間からの投資金がより回りやすくなることが期待されます。横浜市財政局財政部資金課長の古川聡氏に聞きました。

 

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