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原子力開発機構らのJ-PARC 放射性物質漏えい事故後もビーム照射実験を継続  別の小型加速器で1日半(各紙)

2013-06-21 11:45:45

J-parc-rogo
J-parc-rogo日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)が、)5月下旬に引き起こした加速器実験施設「J―PARC」(茨城県東海村)の放射性物質漏れ事故で、両機構は、同じ加速器システムを共有している実験施設で事故後1日半にわたり、陽子ビームを照射する実験を続けていたことが21日、分かった。現地調査した原子力規制庁が明らかにした。事故に対する問題意識の希薄さを象徴している。

 J―PARCでは事故後3日間近くも排気ファンを回して、汚染が息を地域周辺に拡散させていたことが明らかになり、安全意識の欠如が批判されたばかりだった。相次ぐ事故処理に対する認識の甘さは、地元の不安を高めるだけではなく、環境に重大な影響を及ぼす設備の運営責任の欠如を浮き彫りにする。

 J―PARCでは陽子を1周約350メートルの小型加速器に通した後、約1600メートルの大型加速器に送って光の速さに近づける仕組み。同施設は、大型加速器が起こした事故を認識しながら、小型加速器を作動させ、陽子ビームを取り出す実験を継続していた。