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東電福島第一原発 汚染水除去のALPS、またフィルターの不具合で停止。稼働中は3系のうち1つだけ(FGW)

2014-09-27 01:12:00

また止まった東芝製ALPS。
また止まった東芝製ALPS。
また止まった東芝製ALPS。


東京電力は、福島第一原発の放射性物質汚染水を浄化するために導入している多核種除去設備(ALPS)のB系において、フィルターの出口付近で処理水の白濁が起きていることがわかり、26日、運転を停止した。

処理水に異常がみられたのは、クロスフローフィルタ(CFF)の出口水付近。同フィルターは、ストロンチウム等の吸着を阻害するイオン(マグネシウムやカルシウム等)の炭素塩を除去するために付けられている。白濁は炭素塩等が流出したためとみられる。

B系のALPSは今年3月にも同様のフィルターの不備によるトラブルが発生している。そのため、フィルターを好感して改良型のものに取り換えた。今回の白濁の原因が、改良型にも問題があったのかどうか、東電では原因を調べている。

 

現在、第一原発の汚染水処理で導入されているALPSは3機あるが、C系は今回、B系で問題を引き起こしたクロロフローフィルターの交換のために停止中。B系が停止したことで、動いているALPSはA系一機になる。東電によると、毎日実施している処理中の水のサンプリング調査で、カルシウム濃度が通常より高く出たため、ALPSの設備を調べた結果、フィルターで処理された後の水に白濁が見つかった。

 

事故続きのALPSは東芝製。東電では27日にも、改良型のALPS(日立製作所製)を新たに導入し、試験運転を開始する。新型ALPSは順調に稼働するかどうか。東芝と日立の両原発メーカーは、汚染処理技術で腕を競い合うことになる。