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福島第一1号機建屋カバーの解体作業、22日に開始 がれき飛散リスク抑えられるか(FGW)

2014-10-16 00:03:30

1号機の建屋カバーの架け替え予想図
1号機の建屋カバーの架け替え予想図
1号機の建屋カバーの架け替え予想図


東京電力は15日、2011年3月の福島第一原発事故時に、水素爆発を起こして大破した1号機を覆っている建屋カバーを、22日から解体する作業に入る、と発表した。

 

建屋カバーの撤去は、1号機のがれき撤去と、さらに同機周辺での凍土遮水壁工事の実施等をスムーズにするための作業となる。これまでクレーンの故障などの影響や、解体に伴う放射性物質の飛散のリスクなどから、予定が大幅に予定が遅れていた。東電は、解体作業の監視体制の強化や放射性物質飛散時の周辺自治体への通報体制などを従来以上に強化することで、自治体等の了承が得られたため、実施に移すという。

 

作業はまず22日に、建屋カバーの屋根パネルに穴を開けて、その内部に放射性物質の飛散を防ぐ防止剤を散布する。そのうえで、30日ごろに屋根パネルを試験的に外して飛散防止剤の効果を一定期間監視した上で、来年3月ごろに、オペレーションフロアに散乱しているがれきの状況やダストの放射線量などを調査し、本格的な解体を実施する予定だ。

 

1号機の建屋カバーは事故後、2011年10月に設置された。取り外した屋根パネルは、12月初旬までに一旦,屋根に戻し、その後、作業エリアにおいて、凍土遮水壁設置工事を実施する。同工事実施中に、1号機のがれき撤去計画を策定し、来年3月のカバー本格解体につなげるという。ただ、凍土遮水壁の工事の見通しが難航しているほか、がれき撤去による飛散リスクは完全に抑制されておらず、東電の予定通りに作業が進展するかどうかは不確実な状況にある。

fukushima1goukicoverキャプチャ