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福島原発沖の海底汚染土、今年最高濃度の2270ベクレル検出。「海底ホットスポット」の移動性も明らかに(FGW)

2014-10-23 14:37:05

fukushimakaiteisoilキャプチャ
fukushimakaiteisoilキャプチャ東京電力が実施した福島第一原発周辺の海底土の放射性物質調査で、原発から沖合約8kmの地点から、今年の測定で最大の2270ベクレルのセシウムを検出した。

高濃度のセシウムが検出されたのは、第一原発から南東に約8kmの海底の土。T-⑨地点で、乾土処理後のセシウム134がikg当たり570ベクレル、同137が1700ベクレルで、合計2270ベクレル。

 

今年4月に検査した今年の最高値(同地点)の最高値1510ベクレルを上回った。昨年9月に中心点から南に約20kmのT-11で検出した3800ベクレル以来の高濃度となった。

 

今回の調査は9月1日~26日にかけて、43地点の海底土を採取、乾燥させた後に測定した。T-⑨地点の海底土の乾燥率は他の地点が60%教~80%台となっているのと比べて低く、42.1%しかない。このため、他の検体と同レベルまで乾燥率を高めると、放射性物質の濃度は高まることになる。

 

最高濃度を記録した地点では、7月2日の測定では、14.6ベクレルと他の地点に比べても低かった。ただ、4月には1510ベクレル、昨年11月には1450ベクレルと、測定のたびに、増減を繰り返している。このことは、汚染された海底土が海流等の影響で表面の砂類が移動していると思われることと、海流で汚染土が移動した後に、新たに汚染土が流れ込んでいる可能性を示唆する。

 

「海底のホットスポット」の管理と、生態系への影響の把握が急がれる。これらの調査についても東電任せでは無く、国のしかるべき研究調査期間が継続的に実施する必要がある。

 

http://radioactivity.nsr.go.jp/en/contents/10000/9031/24/280_20141023.pdf